アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

八方塞がり

先日、ラツィオ戦のレビュー記事でろくに振り返りもせずにメルカートで刈られるぞというようなことを書きました。

カリアリ戦についてももはや振り返る必要がありません。

同じことの繰り返しで改善の兆しの見えないチームに何を求めてももはや無駄なこと。

カップ戦を本気で狙いに行くのなら、今のチームでは無理です。

アウェーでカリアリに負けるチームが、ベルガモアタランタに勝てるはずがないではないですか。

 

来季メルカートの目玉になるのがご存知我らのフェデリコ・キエーザです。

今やヴィオラだけでなく、イタリア、そして世界的なメルカートの注目株です。

その価値は今や7000万ユーロ以上と言われ、金満クラブのないイタリアにあっても超高額の取引となるでしょう。

僕は絶対出て行って欲しくないのですが、幸か不幸かもはやフロントの頑張り云々ではどうにもならないような引き抜きにあう選手になってしまったので。

 

さて、この場合、キエーザヴィオラ史上最高額の移籍金で手放すことになるというのは想像に難くないですね。

すると気になるのが、一体現時点での売却最高額はいくらで誰なのかというところです。

セリエ民なら一度はお世話になるであろうtransfermarkt先輩に聞いてみました。

 

すると、2位に4000万ユーロでベルナ...ナントカという記憶にない名前がありましたが、1位はその知らない選手を200万ユーロの差で上回って、ルイ・コスタの4200万ユーロでした。

凄いですね〜、あの時代の4200万ユーロって尋常じゃない額ですよ。

 

すると次に気になるのは当然一番高いお買い物です。

皆さん誰だと思います?

個人的には納得ながらも意外だったのですが、答えはクアドラードです。

そしていくらだと思います?

クラブレコードですよ?

これがね〜、まさかの2000万ユーロ。

確かピアツァの買い取りが2300万ユーロくらいだったはずなので、彼は獲得オプ行使したらクラブレコードになる選手ということになります。

いやいやそんな馬鹿なと思いますが、サッカー選手の値札ほど当てにならないものはないということでしょうね。

 

そんなことを考えだすと、キエーザを売却して得た大金で誰を獲得するのだろうと不安にしかなりませんが、ELのスラヴィア・プラハvsセビージャの試合を観ていたら、過去に獲得の噂があったソーチェクが欲しいですね。

 

選手云々も大きな問題なんですけど、それ以上に問題なのが監督です。

ヴィオラの規模のクラブに暫定監督なんてついてくれるのかどうか疑問でしかありませんし、来季も続投のつもりでの人事変更なら、今のメンバーでやれるサッカーから変わらない気がします。

 

つまりどういうことかというと、例えばピオリがシーズン終了までチームを率いて新シーズンを別の監督で迎えるとしましょう。

すると別の監督の下、新チームを築くわけですから、ある程度その監督に合った刷新が出来ますよね。

 

しかし、シーズン途中で監督が変わり、新監督が来季もそのままチームを率いるとしましょう。

新監督はとりあえず残りのシーズンを今のメンバーで戦うしかありません。

そして迎えたメルカートでは、もう一定レベルのチームの基盤が出来上がってしまっているでしょうから、そこに抜けた選手を補うことになります。

これの何が問題かというと、市場下手のヴィオラキエーザやヴェレトゥの抜けた穴を的確に補強できると思いますか?ということです。

するとですよ、来季リーグを戦うのは今のチームのさらに下位互換ということになります。

 

だから僕はチームを再度作り直すのならば全て一からやり直し、新監督の要望にあった選手を揃えていくべきだと思うわけです。

今のメンバーではキエーザとムリエルの個人技に頼ったカウンターと後半70分過ぎたくらいからのビラーギのクロスぐらいにしか可能性を感じません。

そんなメンバーでは誰が監督になったとて同じです。

 

チームが良くない時、サポーターはネガティブになります。

しかし、ネガティブな時こそチームのことがよく見えてくるのではないかと僕は思っています。

であれば、今こそチームを見直して、新しいヴィオラの準備をすべきです。

 

まず、今のヴィオラには攻守のスイッチを入れられる中盤の選手がいません。

WGキエーザのところまで入らないと攻撃のスイッチが入らないので、そこを頼るしかなくなります。

しかし、中盤は攻撃のつもりでボールを入れていないため、さほどキエーザも有利な状況でボールを受けられません。

そのまま仕掛けるしかなくなりますね。

そこで抜ければ良いのですが、流石にイーブン以下の状態で簡単に抜いていけるほど相手DFもヤワじゃありません。

観ている側にとってはキエーザが自分本位のプレーをしているように見えます。

しかし、色々元を辿ってみると、どうやら別に問題が見えてきそうです。

 

ヴェレトゥは攻守両面でサポートができる選手ですが、体をぶつけて敵からボールを奪うよりもファーストディフェンスで敵のコースを絞ったり、敵にゴールまでの道を辿らせないための守備をします。

そして、攻撃ではSBの裏を突くグラウンダーの早いスルーパスやバイタルからペナルティエリアに侵入するためのアイデアを持っているわけではありません。

あくまでサポートに長けているのです。

 

ベナッシは自分がフィニッシャーになることは出来ますし、囮として動いたりも出来ますが、1人で違いを生み出せる選手ではありません。

仕掛けることも裏にボールを配球することもできません。

守備に関しては大きな貢献の出来る選手ではありません。

 

つまりは、ナポリのアランやインテルのブロゾビッチ、ラツィオルーカス・レイヴァミランのバカヨコのような、「コイツのところで奪い切る」という選手がいないわけです。

そしてこの中でもアランや乗っている時のブロゾビッチは攻撃のスイッチまで入れられるので手強いわけです。

これ、ちなみに昨季はバデリがやってました。

彼は守備が特別上手いわけではありませんが、試合を読む力があったので、先を見据えてインターセプトしたり敵にスイッチを入れられる前にファールで勢いを殺したりしてました。

 

今のヴィオラを見ていると、ペナルティエリアに侵入するためのアイデアがないように思います。

スピードを活かしたカウンターは出来ても、遅攻で得たチャンスを全く活かせないのです。

これも大きな問題点の一つ。

中盤がチャンスメイク出来ないということです。

 

つまり今の中盤の構成は、

・攻撃に厚みを持たせるベナッシ

・攻守両面をサポートできるヴェレトゥ

・FWと中盤の連結器ジェルソン

・フィジカルとミドル弾に優れたエジミウソン

・バラバラな中盤の組織を固めるノアゴール

・持てるけど放せないダボ

の6名から3名を選ぶ形になっており、どこを見てもアイデアマンとボールの発射台がないのですよ。

結果どこからもボールが出せずに中盤で奪われてカウンターを浴びたり、DFに戻してプレッシャーをかけられ、さらにGKに戻して前線に無意味なロングボールとなるわけですね。

 

というわけで僕はソーチェクが欲しいと思うのですが、まぁそれで解決するほど簡単な問題ではなさそうです。

今こそチームを一から見つめ直し、正しい方向へと進路変更してもらえたらと思います。

 

色々書きましたが、どこまで正しいことを書いているのかは分かりません。

僕自身色々迷想してしまっているような気がします。

シーズンは終わったようなものですが、悩みは一向に尽きません。

とにかくチームにとっても僕らサポーターにとっても苦しい時です。

共に苦しみ、共に戦いましょう。

今僕に出来ることは、それだけです。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。