※ヴィオラ関係ない話が続きますので、採点のみご希望の方は☆★まで飛ばしてください。
ボクシングで村田諒太が前回疑惑の判定で敗れた世界チャンピオン相手に再戦でTKO勝ちをおさめ,見事世界チャンピオンになりました。
試合後のインタビューは熱く殴り合った後とは思えないほどクールかつクレバーな様子で,ボクシングがチンピラの遊びじゃなくてスポーツなんだと思わせてくれるようなコメントでした。
カッコよかったです。
おめでとうございます。
さて,時を同じくしてイタリアでは世界一美しいダービーマッチのホイッスルが吹かれました。
ヴェローナ・ダービーです。
欧州サッカーファンでない限り名前も知らない2チームの対戦。
ウイニングイレブンじゃサッカー少年たちはまず使わないでしょう。
それでも僕はこのダービーが世界で一番美しいダービーだと断言します。
理由はこのダービーにまつわるおとぎ話のような実話から。
セリエAファンのみなさんならご存知の方も多数いらっしゃると思いますが,一応簡単に説明だけ書かせていただきます。
かつてキエーヴォ・ヴェローナは5部を戦う草サッカーチームも同然のクラブでした。
そんなエラス・ヴェローナといつかセリエAで戦いたい,とキエーヴォの会長は将来の展望を口にします。
5部のチームがセリエAのチームと戦いたいだなんて夢また夢。
エラス・ヴェローナのティフォージは「そんな日が来たらロバも羽が生えて飛んでいくだろうよ」と笑います。
それから数十年。
キエーヴォ・ヴェローナは遂に悲願のセリエA昇格を果たし,その旗には羽の生えたロバが描かれることとなります。
クラブの愛称はフライング・ドンキー。
空飛ぶロバの冒険が始まります。
現在その空飛ぶロバ達はリーグ7位。
来年10〜15位あたりを争うクラブなだけに、今季は文句なく好調と言えるでしょう。
理由はダイネッリとガンペリーニがCBしてるからです。
単純ですね。笑
ダービーは点の取り合いで、早い時間帯にエラス・ヴェローナが先制点をあげたと思えばキエーヴォが2点返して逆転します。
エラス・ヴェローナは1人退場者を出しながらも1点返して試合を振り出しに戻しますが、キエーヴォに失点を許してそのまま試合終了。
3-2の大接戦でした。
キエーヴォは好調なだけあって攻撃陣が上手く噛み合っています。
前線の飛び出しのタイミングが良く、全体としてポジショニングに統率がとれているように感じました。
何よりペナ外からでもシュートで終わる意識が高く、しかも枠内(ほとんどがGK正面でしたが)に飛んでます。
この意識はヴィオラも見習いたい。
キエーヴォにはこのまま好調を維持してもらい、是非次のヴィオラ戦でリベンジを果たしたいところですね。
ちなみにエラス・ヴェローナは個人的に思い入れのあるチームで、僕が昨年の春初めて現地観戦した際の相手がエラス・ヴェローナだったんですよ。
ちなみに結果は1-1のドロー。
テージョのグラウンダークラスからサラテという得点でした。
忘れません。
さらにこの年はイタリアサッカー界のレジェンドの1人、ルカ・トーニの現役最後の年で、生でトニを見られたのは最高の幸せだったと思います。
すみません、ただの自慢です。笑
フィレンツェの観光と現地観戦記は覚えてる範囲で機会があれば書こうと思います。
もし興味があれば読んでください。
☆★☆ヴィオラ試合はここから☆★☆
さてお次はそんなヴィオラさんです。
相手は現在勝ちなしの昇格組ベネヴェント。
なんとなくそんなチームに負ける印象が強いので、若干心配してましたが、杞憂に終わりました。
結果は3-0の危なげない勝利。
新戦力も試せましたし、なかなか良かったのではないでしょうか。
ではいつもの採点です。
スポルティエッロ 6.0
ミスなくゴールマウスを守り抜いた。特に大きな決定機はなかったが、それでも無失点は評価に値するだろう。徐々にDF陣とも連携が取れてきたように感じる。
アストーリ 6.0
CBとして無失点勝利に貢献した。良くも悪くも目立たなかったが、スポルティエッロ同様無失点は評価すべきだろう。キャプテンマークも板についてきた。
ペッセッラ 6.5
守備で相手の攻撃を跳ね返すシーンが多く見られた。この試合のペッセッラはいつもより堅かったように思う。頼もしくなってきた。上位陣相手にもこの調子で守り抜いてほしい。
ビラーギ 6.5
前半のFKは惜しくもゴールとはならなかったが、キエーヴォ戦の悪いイメージを払拭するには十分だった。要所要所でいいクラスが上がっており、攻撃は調子が上がってきてると言っていいだろう。期待を込めて6.5とする。
ロウリーニ 6.0
前節同様安定感のあるプレーを見せてくれた。堅実なプレーは安心できるが、SBならクロス精度をもう少し上げたい。
バデリ 6.0
落ち着きどころとしてボールを集めた。いつもながらに組み立てのパスは安定する。大きな仕事は出来なかったが、縁の下の力持ちとしてチームを支えた。
ヴェレトゥ 6.0
落ち着いたパスでババカルの得点をアシストした。試合を通して目立つ場面は少なかったが、バデリ、ベナッシとの相性は良さそうである。最近は怖いパスミスも減り安定感が出てきた。
ベナッシ 6.5
この試合のベストの1人。チームに先制点をもたらすと、ゲーム内では中継地点の役割を完璧にこなした。やはり適正はウイングより中盤だろう。次の試合も期待したい。
キエーザ 6.0
相手のマークにつかれて思うようなプレーは出来なかった。ドリブルもいつもより精彩を欠いたが、それでもババカルのPK獲得につながる見事なスルーパスを通した。及第点はあげたい。
テレオー 6.5
試合終了間際の相手GKとの1対1には敗れたが、PKは落ち着いて決めてみせた。前節ほどのインパクトはなかったが、得点を評価してこの点数とする。
シメオネ 6.0
自らチャンスをこじ開けることは出来なかったが、ベナッシの得点につながる落としを見せた。体を張ったプレーが出てきたが、収まりはイマイチである。このままではスタメンに暗雲だろう。
ババカル 7.0
いつもの軽いプレーが無かったわけではないが、それでも後半からの出場ですぐに得点してみせると、その後もPKを獲得するなど結果で起用に応えてみせた。裏への意識も感じられ、ババカルらしさが出てきたように思う。
ロ・ファーゾ 6.0
短い出場時間ではあったが、可能性を感じさせるには十分なミドルを見せてくれた。もう少し長く見たいと思ったのは個人的な期待の表れだろう。是非また見たい。
クリストフォロ
出場時間が短すぎるため省略。
さて、前半立ち上がりはなかなか攻撃が噛み合わずにどうしたものかと思いましたが、徐々に中盤が噛み合ってきて気がつけば得点。
無失点が義務の試合で危なげなくそれを成し遂げたのは評価すべきだと思います。
ババカルとテレオーがPKキッカーで揉めてたように見えたのは心配ですが、ババカルの活躍は素直に嬉しい限りです。
一方で心配なのはシメオネ。
収めどころとしてはカリニッチに遠く及ばず、裏抜けや仕掛けもイマイチ伸びてきません。
今日の試合を見た限りではババカルの方が得点の可能性を感じます。
特に期待してる選手なだけに、なんとか得点を伸ばしてもらいたいです。
中盤3人はかなり良いんじゃないでしょうか。
ベナッシが躍動してますね。
ロ・ファーゾももう少し長く見たいです。
また、クリストフォロが短い時間でも出場したのが嬉しかったですね。
僕、クリストフォロ大好きなので。
上手いと思うんだけどな。
バデリが延長渋ってるみたいなんで、夏放出に備えてバデリ→クリストフォロを試して欲しいです。
組み立てのセンスはあるはずなので。
次節はホームで苦手なトリノを迎えます。
メンバーも一新しましたし、苦手意識は取っ払って勝ちにいきたいですね。
リャイッチが見られるのは楽しみです。
次も勝利で。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。