アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

勝ち点3の負け試合

ローマやインテルの陰に隠れていましたが、開幕から思うように結果が出ていないのはアタランタも同じです。

ここまで勝ったのは開幕戦のフロジノーネのみ。

不調のうちに戦えるのは有難い相手なので、ホームでしっかり勝って次節のラツィオ戦に繋げたいところでした。

 

結論から申し上げますと、内容は完璧な負け試合です。

ペッセッラがいなければおそらく2-4で負けてたと思います。

キエーザシメオネも及第点以下。

ベナッシミレンコビッチが及第点で、及第点以上はビラーギ、ヴェレトゥ、ペッセッラのみです。

 

今節はDAZNでもスカパーでも観戦不可であったため、映像の不安定なサイトで観るしかありませんでした。

そのため、申し訳ありませんが、詳しい採点は省略させていただきます。

 

 

アタランタというクラブの強さとヴィオラの未完成な部分が同時に観られる貴重な試合であったと思うので、決して面白い試合ではありませんでしたが、今後のためにはなると思います。

 

先程も申し上げた通り、アタランタは開幕から不調が続いています。

でも、多分もうすぐその波からは抜けて上がってくると思います。

不調時のアウェーであのクオリティのパフォーマンスはあり得ないからです。

 

 

内容で言えば、インテル戦の後半はヴィオラが圧倒しましたし、ナポリ戦でも防戦一方な中でカウンターが効く場面は多少ありました。

でもこの試合ではヴィオラの刃がアタランタを捉えたことは一度もありませんでした。

キエーザは完璧に封じられ、ピアツァの個人技も全く効果を為さず、孤立したシメオネは強引に仕掛けるしか選択肢がない。

見事と言うほかありません。

 

では何故そんなことが可能であったのか、というところですが、戦術家ガスペリーニの意図を全て汲み取るのは僕にはまだ不可能です。

でも、これだけは確実に言えます。

アタランタのリスクマネジメントは他クラブのそれとは別次元にあります。

 

パプ・ゴメスを中心とする攻撃は崩しきるよりもゴールを狙うことを優先しており、シュート本数はヴィオラの倍以上を記録しています。

ヴィオラサイドも勿論そう簡単に崩されはしないため、手前でボールを奪ったり、確実にシュートブロックに入ったりと、ここはしっかり守っていました。

ただ、いつもならカウンターを狙えそうなところでも全て封じられてしまっています。

これは、アタランタの攻撃が守備を念頭に置いた攻撃であったためです。

 

一斉を風靡したクロップのゲーゲンプレスに代表されるように、最近のリアクションサッカーというのは攻撃を念頭に置いた守備を軸に展開されます。

ヴィオラもソウザ体制以降は攻守の一体と切り替えが大きな武器になっていました。

ただ、この試合のアタランタはむしろ逆の印象を受けます。

反撃を許さない攻撃です。

 

こう言えば非常に強そうなのですが、実際は攻撃に手数をかけ過ぎないぶん、ハーフスペースでのボールロストが多くなりますし、得点しづらい攻撃を展開しながら失点しづらい守備を敷くわけですから、自分のペースになればなるほど塩試合になっていきます。

ホームでやれば客席からは当然ブーイングが飛んできますよね。

 

しかしアウェーではどうでしょう。

ホーム側の敵にとっては、それほど迫力ある攻撃をしてくるわけでもないけどこっちから仕掛けるにも上手くいかない。

フラストレーションが溜まってきますよね。

こうなればこっちのもので、例えばペナルティエリア前でのファールが増えたり、無謀なドリブル突破を試みる選手が出てきたりするわけです。

完全にこの試合のヴィオラではありませんか。

今節のアタランタのドリブル成功率が83%を記録しているのに対し、ヴィオラはわずか30%です。

試合開始のホイッスルが鳴ったその瞬間から、ヴィオラアタランタの手のひらの上で踊っていたわけです。

マイヘアーイズバッドですね。

 

さて、そんな敵の術中に最もハマっていたのがピアツァウーゴでした。

攻撃面でピアツァは必要のない仕掛けばかりを見せており、守備面でウーゴは完全にアタランタの思惑通りに動かされていました。

この試合最初のカードを貰ったのがウーゴであるというところからも分かります。

彼らは実力者ではありますが、ボールを扱う技術以外の部分で多くを学ぶ必要がありそうです。

 

 

続いて、そんなヴィオラが何故勝てたのか、というところです。

これまで通りの攻撃では得点を奪えないヴィオラの選んだ手段は非正攻法でした。

キエーザが得た、黒よりのグレー判定のリゴーレです。

これについては、結果論になりますが、間違っていません。

こうする以外の道で勝てない試合だったからです。

サッカー選手としては正しい方法とは言えませんが、成功したのであれば、正しかったと言わざるを得ません。

アタランタサポーターからしてみれば納得いかないものでしょうが。

 

また、2点目のビラーギのFKはコースも威力も素晴らしく、見事という他ありません。

つまり何が言いたいかというと、こうした試合を勝ち切るために必要なのは、マリーシアとセットプレーです。

今節は偶然の勝利と言わざるを得ませんが、今後難しいシーズンを戦い抜く中で大きな勝ち点3と経験を得たと思います。

次節、ラツィオ戦では同じような試合にはならないでしょう。

今度は180度違った展開になると思うので、アウェーですが、引かずに勝負して欲しいと思います。

 

 

最後に、余談ですが、アルノ川の畔からが1周年を迎えたそうです。

これも偏に読んでくださる皆様のお陰です。

飽き性な僕なので、いつまで続くか分かりませんが、その時までお付き合いいただければ幸いです。

ありがとうございます。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。