パトリック・クトローネ
フィオレンティーナの試合がないので、この期間を利用して少しヴィオラから離れたことも書こうかなと思います。
他チームの事情に首を突っ込むのは良くないのかもしれませんが、昨年僕らが手放した生え抜きのFWババカルから考えることがあったのでちょっと書こうかなと。
夏のメルカートのナインゴランとバレロの記事みたいなもんです。
ミラニスタの皆さんは他サポの目から見たミランとクトローネと思って読んでいただくか、ここまで読んでページを閉じていただくかしていただければと思います。
さて、ACミランには未来のイタリアを担う若手が少なくとも3人所属しています。
1人はGKドンナルンマ。
既に絶対的な主力としてゴール前に君臨しています。
ウチにもラフォンという才能がいますが、贔屓目で見てもドンナルンマには劣ります。
ミラニスタはもっと彼を評価していいと思います。
絶対に手放しては行けない選手かと問われればそうではありませんが、手元に置けるのであれば先まで残したい選手ですね。
2人目はCBロマニョーリ。
加入時の未熟さはこの数年で嘘のように消え、頼もしさは増すばかりです。
アッズーリでこそ出場機会はありませんが、間違いなくイタリアの将来を担う選手でしょう。
今のセリエで見たら5本の指に入るとまでは言えませんが、近いうちにその中に割って入ると思います。
ちなみに僕が考える5本の指とは、クリバリ、キエッロ、マノラス、シュクリニアル、デ・フライですね。
順不同です。
これはあくまで僕の個人評ですが。
最後の1人がタイトルの通り、パトリック・クトローネです。
ここから先を記事にしていこうと思います。
ACミランは世界で最も強かったチームです。
その過去がチームにとって誇りであることは間違いありませんが、それが原因で迷走しているようにも見えます。
結果を出そうと急ぎすぎているように見えるということです。
これはあくまでヴィオラサポ的見解です。
ビッグクラブにおいてはそうでないのかもしれません。
昨季はウチから加入したカリニッチがレギュラーとして出場機会を得ており、今季はイグアインがその座を得ています。
そのイグアインが不調と言われる今、もし彼がチームを出たら新たにそれと同等クラスのストライカーを獲得すべくチームは動くことでしょう。
もし新たに獲得したストライカーがダメなら、また次のレギュラーを用意するまでです。
つまりロッソネロの才能クトローネは常に2番手スタートであるということです。
どこかで成長した彼がレギュラーを掴むタイミングがあるのかもしれません。
しかし、それはいつです?
シーズン20得点を叩き出し、セリエA屈指のイタリア人ストライカーと呼ばれる未来が彼にはあるかもしれません。
しかし、1試合20分そこらの出場でそんな未来は来ない。
ミラニスタは生え抜きのFWを手放したくはないでしょう。
愛情は勿論ありますし、そもそもそんな才能を手放したいチームはありません。
ただ、クトローネが自身のキャリアの先を見たとき、23歳までの期間に他チームに出ておかないともうその機会はなくなってしまうのではないかと思うのです。
それこそ何故ミランはユーヴェやプレミア強豪チームのやり方を真似しないのかと思います。
つまり、買い戻しオプ付きの放出です。
1年間のドライローンでもいいのかもしれませんが。
ポジションは違えども、あのキエッリーニにもヴィオラにレンタルに出た過去があります。
クトローネをいずれ自チームのエースとして育てたいのであれば確実に必要なのは出場機会のはず。
僕はアッズーリが好きです。
イタリア代表が近年問題にしているのが3トップの真ん中です。
クトローネはその解決策になり得る選手です。
彼がこのままズルズルと2番手を続ければアッズーリの損失です。
フィオレンティーナにもババカルという選手がいました。
長らくその才能が期待されたストライカーです。
他サポには分からないと思いますが、彼の名が上がった時は本当に期待だったのです。
実は当時ベルナルデスキよりもババカルの方が存在としては大きかったのだから。
ババカルがAチーム登録され、コッパイタリアやセリエA初出場を果たしたのは16歳の頃です。
その頃から途中出場でゴールを決めたり、アシストしたりしてました。
それまでもマドリーやバルサをはじめとする多くの強豪クラブから関心を抱かれるそれはそれは期待の神童でした。
トップチーム加入から、彼は常に2番手としてチームを支え続けました。
そう、今のクトローネのように。
そんな彼を昨季サッスオーロに放出し、サポーターはチームに大きな不信感を抱きました。
僕もその1人です。
しかし、彼のキャリアを考えた時、きっと彼はヴィオラにいたら常に2番手であり続けると思ったのです。
現在、彼はサッスオーロで安定した出場機会を得ています。
ババカルをシーズン途中というタイミングで放出したことと完全移籍で、かつ買い戻しオプを付けなかったことはヴィオラのミスです。
しかし、移籍したこと自体はババカルにとって正解だったのだと思います。
事実サッスオーロでは少しずつ成長し、かつて組み立てやチャンスメイクに関与出来なかった彼がヴィオラ期よりもこれを試みている姿も見て取れました。
25歳の彼はきっとまだ伸びる。
僕はイタリア代表にまたW杯の舞台で躍動してもらいたいと思っています。
その決勝で左から正確なクロスを上げるビラーギと、カットインから見事なミドルを叩き込むキエーザの姿があれば嬉しいなと思うのです。
そしてその為に世界レベルのCFが必要であることは間違いありません。
インモービレは国際戦で光らず、ベロッティは伸び悩み、ペッレ以降代表の舞台で活躍するストライカーが出てきません。
クトローネがワールドクラスになるかと問われれば、現状僕はそうは思いません。
グッドプレーヤーの1人で終わってしまう気がします。
でも、そんな予想を跳ね除けてしまうだけの才能を持った若手であることも事実です。
僕はミランがクトローネをファースト・チョイスにしてワールドクラスのトップ下を狙うのが一番復活に近い道でかつチームにとって最良の道ではないかと思っています。
ストライカーだけでは点は取れないので。
そうでないならば、クトローネにはファーストチョイスになれるところでシーズン20得点を狙って欲しいですね。
ミラニスタにとっては余計なお世話ですが、アッズーリファンとしての独り言でした。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。