vsキエーヴォ 採点
正直この試合でいつも通りの採点が出来る気がしません。
なので、あてにせずにただの僕個人のメモだと思っていただければと思います。
色々書きたいことはあるのだと思いますが、とりあえず後回しにします。
採点です。
ラフォン 5.5
VARに助けられたとは言え、擁護できないミスを犯した。リゴーレでの失点は仕方ないが、前半は集中力を完全に欠いていた。ドラゴフスキ放出が不安となって現れる。後半の集中力を常に維持したい。
ペッセッラ 5.0
いつもは屈強な守備と安定した読みで攻撃をシャットする頼れる男が、今日はゴール前を好き放題やられていた。マークも甘く、他の守備陣を統率できていなかった。
ウーゴ 5.5
レギュラーを任せるには一対一にしてもカバーリングにしても心許ない。ペッセッラと共に、敵の2トップを捕らえきれぬまま試合終了の笛が鳴った。視野も技術も上を目指せる水準にない。
ハンツコ 6.0
左サイドから敵にやられていることからも守備のポジショニングや連携がまだまだであることは明確だ。しかし、ビラーギと違って縦だけでなく内にも入っていけるプレースタイルは現代的で面白い。経験を積めば間違いなく化ける。
ロウリーニ 5.5
ミレンコビッチは攻撃参加できないが、裏のサポートは欠かさない。ロウリーニは縦に仕掛けるが、逃げたいときにサポートに入れない。DFとしてどちらが重要かは簡単な選択である。
ノアゴール 6.0
前半で交代してしまったが、及第点をあげたい。以前より動きが柔軟になってピッチを駆け回り、パスコースを作り続けることで中盤からのペースメイクに貢献した。また観たい。
ヴェレトゥ 7.0
守備のこぼれ球を全て広い、パスコースを作って繋げては自らボールを持ってカウンターの起点にもなる。信じられない安定感。ヴィオラが今最も失ってはいけない選手である。
ベナッシ 5.5
シメオネの落としからダイレクトでファーに放った2点目は見事だった。しかし、もう何度目かになるペナルティエリア内のハンドでリゴーレの赤。どうしようもないハンドならまだしも、あれは体や頭でなんとか出来たのではないか。
ムリエル 7.0
守備をしないと聞いていたが、しっかり後ろまで下がって守備にも攻撃にも貢献した。開始2分で奪った先制点は見事。前線でのポジショニングも判断も非常によく、欲しいところにいて出してほしいところに出せる。文句なしである。
キエーザ 7.5
数的不利の中、試合を決めて見せたのは25番であった。勝ち越しとなる3点目を決めた瞬間、彼は本当の意味でエースとなった。続く4点目を奪って掲げた13は僕らの心にも天国にも間違いなく届いている。
シメオネ 6.0
2点目のアシストとなる落としは良かった。今日は相手守備陣と積極的に駆け引きをしてチャンスメイクにもしっかり貢献した。得点は欲しかったが、まずはアシストと言う形で絡めたことを称賛したい。
ジェルソン 6.0
リゴーレをとられたハンドはしっかりと体につけていたし半ば仕方ない部分はある。中盤の組み立てという面で言えばノアゴールに劣るが、アクセントになるのはジェルソンだろう。4点目のアシストはよく繋げた。
ダボ 6.5
必殺仕事人である。3点目に繋がる見事なスルーパスでアシストを記録した。出場時間を考えれば、ダボのチームへの貢献度は尋常じゃなく高い。何度でもいうが、放出は勿体ない。
チェッケリーニ
出場時間が短すぎるため採点不可
ルールにあると雖も厳しすぎるVAR。
見逃されたリゴーレ。
スコアだけを見れば3-4でヴィオラが勝利となりますが、僕はこの勝利を喜ぶことは出来ません。
内容として良くなかったということも勿論ありますが、それより不可解なジャッジの犠牲となりながらも崩れることなくペースを維持したキエーヴォにまずはリスペクトの意を表したいと思います。
双方守備は酷いものでしたが、攻撃面でジャッケリーニが審判への抗議による黄カードをもらい、さらには2失点を喫しながらも、そこからペースを戻してヴィオラのゴールに迫ることが出来たのは間違いなくベテランの功績です。
そうです、ペリッシエールです。
僕は度々前回対戦時と比較してはソレンティーノがいなかったと言ってましたが、重大な見落としがありました。
あの試合にはペリッシエールも出場していないのです。
前線での無駄のない動きやステピンスキとの相性、チームを鼓舞する影響力に加えて自身もVARによるゴールの取り消しを受けながら流れに飲まれなかった精神力。
見事という他ありません。
チームに経験を与えるベテランの力というのはこういうところに出てきます。
さて、それではヴィオラの話にまいりましょうか。
チームが絶体絶命の状況に陥った時、それを救わねばならない役割の選手が3人います。
1人はチームのキャプテンです。
チームをまとめ、崩れそうなチームを締めるのはカピターノの役割であり、チームを背負う人間は危機的状況においてチームを落ち着けながら決定的な仕事をしなければなりません。
もう1人はジョーカーです。
そもそも切り札であるジョーカーの選手に求められるのは、当然悪い流れを断ち切ってゴールを決めることのみです。
勝ち点3を取りに行くための最後の武器となるジョーカーは、そこでチームを救えなければ投入の意味などありません。
そして最後の1人です。
もうお分かりの方も多いと思います。
最後の1人は、チームのエースです。
絶体絶命の状況こそエースが試合を決めなければなりません。
チームの攻撃の全てを己の責任として背負い、味方からパスを集めるのはエースが試合を決められる選手だからです。
裏を返せば、そこで何も出来なければエースとは呼べないということです。
今日の3点目、フェデリコ・キエーザが抜け出して決めたあのゴールは僕にとって信じられないほど重要なものでした。
あの瞬間、キエーザがチームを背負う「エース」となったのです。
観ている者が信じようと思って信じるのでなく、観ている者を自然と信じさせてしまうゴールでした。
上手く言葉に出来ませんが、キエーザがゴールを決めた時、僕には彼の背にダヴィデ・アストーリが見えたのです。
読んでいただいている方は馬鹿馬鹿しいと思うかもしれませんが、僕にとっては本当に特別なゴールでした。
あれはキャプテンマークを巻いていなくとも「自分がヴィオラを背負うカピターノだ」とプレーで証明してみせた瞬間だったのです。
今でも思い出すと涙が出ます。
あの酷い試合を観ておいおい泣いていたのは日本で僕だけのような気がします。
とても大袈裟だと自分でも思います。
でも、僕にとってキエーザとアストーリはそれほどまでに特別な選手であって、フィオレンティーナはそれこそ言葉に出来ぬほど特別なクラブなのです。
さっき話した3つの役割の選手ですが、1人目が前節サンプ戦でチームを救ったペッセッラ。
そして3人目が個の力でチームを勝利に導くミラン戦とキエーヴォ戦のキエーザです。
ヴィオラの未来が明るいかどうかは分かりません。
少なくともこんな守備では希望は持てません。
でも僕はキエーザに信じさせられてしまった。
であれば全力で応援するまでです。
キエーザのことを書くだけで随分長くなってしまいました。
期待通りの内容だったノアゴールやハンツコ、過去最低だったペッセッラ、ゴールを台無しにしてしまったベナッシに疑問の残るピオリの采配と色々書きたいことはありましたが、この試合においてはここまでにします。
長々とよく分からない文を書き連ねただけの記事になってしまいました。
次節は不調に喘ぐウディネーゼ戦です。
そろそろ11人のまま試合終了の笛が聞きたいですね。
その前にコッパ・イタリアか。
ローマは間違いなく難敵です。
が、先へと進むのは僕らです。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。