アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

vsキエーヴォ 採点

良い試合でしたねぇ。

風上でペースを握ることができた前半は重心を前においてポゼッションと積極的な攻撃でゲームを支配し、風下で相手が修正かけてきた後半はやや重心を下げて守備を念頭に置き、カウンターで狙いに行くという完璧な試合運びでした。

3バック&2トップシステムは挑戦でしたが、バデリとミレンコビッチの不在が良い機会となったように思います。

ビラーギのゴールも流れの中で完璧なシュートでした。

では、採点です。

 

 

スポルティエッロ 6.5

終始集中を切らすことなくゴールマウスを守った。後半は特に攻め込まれる中で焦ることなく処理できており、これはこの先も考えて非常に大きい。よく守ってくれた。

 

アストーリ 7.0

3バックの新システムをうまくまとめた。ウーゴとペッセッラを残して自身は前めの積極守備をすることで相手の攻撃の芽を摘んだ。先制シーンのビラーギへの落ち着いた流しもしっかり見えていた。

 

ウーゴ 6.5

ウーゴは3バックの選手だったようだ。両脇にペッセッラとアストーリを置くことでプレッシャーにも落ち着いて対応でき、バランスも非常に良かった。

 

ペッセッラ 6.5

対人の強みを活かし、右からの攻撃をシャットアウトした。インターセプトで攻撃を切り、1対1で決して相手に前を向かせなかった。攻撃に動き回るキエーザを前に置きながら守りきったのはペッセッラが完璧だったからだ。

 

ビラーギ 7.0

ビラーギもSBよりWBの選手なのだろう。キックの強みを最大限に活かした攻撃で、文句の付け所のないシュートを二度放った。無駄なクロスは一切なくなり、洗練されたプレーを見せていた。

 

キエーザ 6.5

守備をペッセッラにある程度任せて、自身は攻撃でピッチを縦横無尽に走り回った。ヴィオラ唯一の仕掛けどころとして機能し、厳しく付かれていた前半もカウンターの起点となった後半も完全に効いていた。

 

クリストフォロ 7.0

出だしこそ動きが固く、細かなミスがあったが、試合中盤以降は見事な安定感でバデリの穴を埋める以上の働きをした。CB陣の前で相手の攻撃をクリーンに止めて逃げに徹し、何故これまで出場してなかったのか疑問に思うプレーだった。また見たい。

 

ベナッシ 6.5

攻守のバランスは言うまでもない。狙いたいところはゴールに迫り、欲しいところで守備に回る感度の良さが活きていた。バデリに展開力で劣るクリストフォロの良い補強となった。

 

ヴェレトゥ 6.5

試合ごとに安定感を身につけていく。怖いミスはもう過去の話であり、今のヴェレトゥは縦横両方のサポートをこなせる選手に成長した。ある意味で最もいなくなると困る選手かもしれない。

 

ファルチネッリ 6.0

動きは悪くないのだが、手癖が悪いのとフィニッシュの精度に不安がある。また、個人で打開できるだけの突破力はない。ただ、前線でボールを受けて流れの中で勝負できる強みはありそうだ。

 

シメオネ 6.0

後半惜しいダイビングヘッドがあったが、相手GKに阻まれた。試合から消えている時間もあったが、攻撃面での貢献は無視できないものがある。バデリの縦パスがなかったにせよ、もう少し飛び出しが欲しい。

 

ダボ 6.0

一言で言うならば器用なサンチェス。ボディバランスがよく、足元の技術も良い。うまく育てばマテュイディになるかもしれない。

 

テレオー

出場時間が短すぎるため採点不可

 

ジウ・ディアス

出場時間が短すぎるため採点不可

 

 

この試合は及第点以下を付ける必要がないと思います。

注目選手は久々出場のクリストフォロだったのですが、見事期待に応えてみせました。

アストーリと並んでこの試合における前半のキーマンだったと思います。

CBの前で完全に相手の攻撃を防ぎ切りました。

展開力ではバデリに劣りますが、代わりに逃げのパスで危機回避と支配に一役買いました。

 

また、彼の守備の貢献はデータ上でも明らかで、空中戦はファルチネッリ(10本中5本成功)に次ぐ7本中5本成功です。

タックル数は2位のキエーヴォの選手(4本中4本成功)を圧倒的に抑えて10本中7本成功でぶっちぎりです。

さらに、インターセプト数も3位のペッセッラ(2本)と2位のベナッシ(4本)を抑えて5本と1位。

課題の一つである中盤の守備での貢献度の高さが試合を観なくてもうかがえますね。

 

ポゼッションの基本理論は「ボールを支配できれば点が決まる」でなく、「ボールを奪われなければ点を取られることはない」であって、そういう意味でポゼッションを最も理解している選手はクリストフォロなのではないかと思います。

ちょっと褒めすぎでしょうか。

 

さて、そんな嬉しいサプライズがありましたが、守備の貢献に関してはCB陣を褒めないわけにはいかないでしょう。

いつものガタガタ守備とは無縁のラインの整ったバランスの良い守備で、右でキエーザが自由に動くぶん、守備力のあるペッセッラが完璧に相手攻撃陣を防ぎきります。

さらにアストーリが前めの守備で攻撃参加もこなせばペナルティエリア付近まで来る前に相手の攻撃を止めにいったりと、3バックシステムが上手く機能してました。

 

ビラーギのゴールは見事というほかないですね。

ゴールライン際でシメオネが折り返したボールをキエーザが落ち着いてアストーリに回し、アストーリがキックフェイントで相手の注意を引きつけると並行に流してフリーのビラーギがダイレクトでファーサイドをぶち抜きました。

完璧なゴールでした。

気持ちいい。

 

あとはキエーザの攻撃が大きいですね。

前後半で相手の勢いに合わせてヴィオラの重心も変化してましたが、守りを念頭に置く中で攻めに転ずるカウンターの起点となったのがキエーザです。

ボールを奪うと後半で疲れが見え始める時間帯でもピッチの端から端までスピードに乗ったドリブル。

スタミナがバケモンですね。

 

とにかくこの試合は今後に向けてかなり良いデータがとれたのではないでしょうか。

3バックはこの先も使っていけそうです。

クリストフォロやダボももっと見たいですね。

良い試合だったと思います。

楽しかった。

次も期待したいですね。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。