W杯が終わってサッカー観戦続きだった日々にも別れを告げ、早くシーズン始まらないかなぁと思い悩むのがサッカーファンの性。
メルカートなんてどうせ噂通り上手くいかないのが中小クラブの常。
この期間を心から楽しめない、そんな僕らの強い味方がプレシーズンマッチです。
ここまでヴィオラは地方クラブや超格下クラブと試合をしてきたお陰で見たことないようなスコアで勝利を挙げてきたのですが、今回はそうはいきません。
なんせ相手はBに降格と言えども名門エラス・ヴェローナです。
これまで公式サイトの試合のライブ配信と言えば、クオリティが酷くて観る気もろくに起きなかったのですが、多少は投資したのかとても観やすくなってました。
これは先のビルバオとマインツとの45分1本のプレシーズンマッチも楽しみになりますね。
さて、肝心の試合内容について少し言及します。
採点はしません。
背番号とかまだあやふやで、途中交代も誰と誰が代わったのかさっぱり分からなかったからです。
でも気になった選手は少しピックアップしましょうかね。
まずは総評です。
勝ち点のかかってない試合ということで、全体的に雰囲気はゆるめでした。
特に守備はお互い怪我をしないさせないが第1になっているように感じた部分はあります。
主審も相応のレベルで、ん?と思う判定はいくつかありましたが、まぁご愛嬌です。
前半からヴィオラペースで試合は進みます。
前線中央に入ったシメオネが縦パスを受けつつ、サイドのキエーザとエイセリックが自由に動き回りながらチャンスを演出していました。
先制点はフィオレンティーナ 。
ダボからペナルティエリア右側でDFの間を通すパスを受けたベナッシがそのまま中にグラウンダーで入れた速いボールをシメオネが冷静に決めて1-0。
その後も基本はヴィオラがボールを持つ時間が長いゲームになります。
しかし、すぐにヴェローナの右サイドの速いカウンターに引きながら対応するヴィオラの選手の間を通されて、左サイドでシセがフリーでボールを受けます。
そのままシセにプレッシャーをかわされてグラウンダーのコース狙いのシュートをブロック出来ずに決まられてしまいます。
これで1-1。
おいおいマジかよと思っていたら次に魅せたのはレンタルから帰ってきたRSBのケヴィン・ディクス。
ドリブルで5人もの敵を引きつけながらボールを運び、体をぶつけられながらもキエーザに並行のラストパス。
これをキエーザが相手の守備を受けながらワントラップしてしっかり決めきり、再びリードの2-1。
このままスコアは動かず、2-1でヴィオラが勝利を収めます。
スコア上はここまでなのですが、後半の途中から若手リザーブ組がほぼ総入れ替えで出てきました。
僕にとっては初めてプレーをみる選手も沢山いたので、そこからも少し話をしたいと思います。
まず、やはり生き残りのかかった戦いということもあって控え組の方が球際が激しかったように思います。
後半途中に出てきたメンバーの中で個人的に良かったなと思ったのはRWGのモンティエルと中盤に入ったクリストフォロですかね。
何度も言いますが、クリストフォロを失うのは非常に勿体無いと思います。
アタランタあたりに行けば化けそう。
フロイラーと良いポジション争いの相手になるのではないでしょうか。
そんな噂はありませんが。
若手組の中で一番良かったのはモンティエルです。
まだ体が出来上がっていないため、フィジカルコンタクトに弱みがあるものの、足元の技術とボールを放すタイミングはかなり面白いなと思いました。
ドリブルのスピードもキレも十分です。
さらに1本打ってみせたミドルシュートもパワーに欠けるもののスピードやコース、モーションには非常に可能性を感じました。
すぐにトップチームでプレーをするのは難しいかもしれませんが、体幹を鍛えて倒れない軸が出来上がってきたら良い武器になると思います。
先発組に戻ります。
キエーザはやっぱり流石ですね。
2桁ゴールも目指せると思います。
それだけの動きの質とキレがありました。
同じくシメオネも加入当初よりはるかに足元の技術も視野も良くなってます。
ヴラホビッチ君を見た限り、良い選手ではありますがシメオネからレギュラーを奪うまでには至らないでしょう。
今季も2桁は間違いなさそうです。
前線で左に入ったエイセリックもキエーザと同じようにサイドにこだわらず自由に動き回り、的確な判断と繊細なボールコントロールで良い形を作ってました。
これ別にピアツァ獲得できなかったら無駄に大金払って別の選手獲るよりエイセリックでいいんじゃない?と思えたくらいには良かったです。
中盤ではヴェレトゥの働きが若干昨季と変わってたように思いました。
例えばCBが上がっていったりサイドに回った時のカバーを担うことが増えており、さらにこれまでの運動量に加えてボールの供給の役割も担ってました。
つまりは昨季のバデリの要素が多少ヴェレトゥに加わったわけです。
これが意外と上手くハマってるように見えたので、慣れてきたらもっと良くなるかもしれません。
ただ、もともとヴェレトゥは縦への推進力を増すタイプの選手であり、バデリは横パスから組み立てるタイプです。
ここの違いは試合の中ではっきり出ています。
なので、昨季よりも縦に速い攻撃的なチームになるかもしれません。
RSBのケヴィン・ディクスはミレンコビッチやロウリーニに守備の部分で劣りますが攻撃の要素を加えるならば良いオプションになるでしょう。
格下相手なら十分通用すると思います。
ただ、上位陣相手になると穴になるかもしれません。
レギュラー守備陣との連携が開幕までにどこまで上手く取れるようになるかが鍵ですかね。
ウーゴとペッセッラは相変わらずですが、ウーゴの守備の可動域が広がっているように思いました。
感度が良くなっているように思います。
なんとなく昨季序盤の戦力外だった頃は、可動域が狭く、来たところしか止められないイメージがあったのですが、出場機会を得てからはある程度見通しを立てたうえで動いているように見えます。
あくまで僕のイメージですが。
最後に、ペッセッラの巻いていたキャプテンマークに書かれたDA13の文字に、最近改めて重みを感じました。
思い出とは美化されていくもので、あたかもアストーリが世界でも有数のCBであったかのように振り返るのですが、実際はそんなことはありません。
全然凡ミスするしマーク外すし、完璧じゃなかった。笑
もうでもそんなことはどうでもいいんです。
新シーズンが始まろうとも、選手が変わっていき、時代が移り変わろうとも、僕らはダヴィデ・アストーリの名を忘れてはいけないんだと思います。
なんとなく、あのキャプテンマークを見て、色々な選手からの彼への言葉を読み返して、そんなことを思いました。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。