アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

残る1枠を巡る9つの足踏み

チャンピオンズリーグ

それはどこのチームであっても夢見る欧州最高の舞台です。

欧州最高だということは世界最高だということです。

毎年この世界最高峰の大会でドラマが生まれます。

そしてその演者を務めるには国内リーグで4位以内に入らねばなりません。

現在の1〜3位までは急激に調子を落とさぬ限り、おそらくこのまま切符を手に入れるでしょう。

残る1枠の行方はまだ分かりません。

たった1枠を争っているのはなんと9チーム。

そしてそのどれもがその場で足踏みをしている状態です。

 

 

この戦いを一歩リードしているのはACミラン

しかし、数多くの負傷者とスタメン組の不調もあってイマイチこの争いから抜け出しきれずにいます。

ホームでトリノに引き分けると、続くELではオリンピアコスに敗戦。

グループリーグでの敗退が決まってしまいました。

それを引きずってか、続く格下ボローニャ戦も0-0のドロー。

負傷中の戦力の復帰が待たれる状況です。

 

続くラツィオヴィオラ並みの不調。

最後の勝ち試合は11月の上旬にまで遡ります。

しかし相手を見てみると、サッスオーロミラン、サンプ、キエーヴォ、アラタンタと、キエーヴォを除けば同格程度の相手ばかり。

次節格下のカリアリに勝ちきり、さらに次のボローニャを倒して強敵トリノナポリユヴェントスの3連戦に勢いをつけたいところ。

 

個人的に最も可能性があると思っているのが6位アタランタ

シーズン序盤こそかなり苦しんだものの、ここでガスペリーニを信じ抜いたフロントには見事と言うほかありません。

イリチッチが復帰して遂に本来の勢いを取り戻した育成の鬼が10月下旬より猛追し、降格圏から一気に上位に食い込んでいます。

怪物ドゥバン・サパタのフィットに時間がかかりましたが、ここ最近はゴールを量産しており、ムラのあるチッチと合わせてどこまでこの好調を維持できるかも最終順位に影響を与えそうです。

 

現在CLを戦うローマにとって7位は不本意な順位。

勢い付いたかと思えば負けて、もうダメかと思ったら勝って、と言うような安定感に欠ける状態。

ダニエレ・デ・ロッシがそろそろ戻ってきそうなのが朗報でしょうか。

期待されたクライファートJr.の球離れの悪さや中盤の機動力の低下、未だ開花しないパトリック・シックという才能、いまいち新チームへのバトンタッチが上手くいってない印象を受けます。

これ以上足踏みが続くようであれば、そろそろディ・フランチェスコの首も危うくなってくるでしょう。

 

一方でサッスオーロにとって8位という順位は十分納得できるものかもしれません。

ここで勝てばEL圏に!というところで勝ちきれない印象がありますが、デ・ゼルビの作り上げるチームは上位陣にとっても難敵であることは間違いありません。

勝てる試合を落としてしまいがちなのが気になるところでしょうか。

攻撃のバリエーションが増えれば、さらに勝ち星は増えていきそうです。

 

例年通りの継続性の無さと一発の強さを併せ持つサンプドリアは9位とまずまず。

自慢の攻撃陣の爆発力で大勝と大敗を重ねています。

衰え知らずのベテランストライカー、クアリャレッラは9得点、その代役デフレルも6得点と出来は十分。

しかし流石に中盤でチームを支えたトレイラの穴は大きいですね。

後方や中盤にクアリャレッラ並みの安定感あるパフォーマンスを得られれば...

 

そして不甲斐なく2桁に沈む我らがフィオレンティーナは遂に先日2ヶ月以上振りの勝ち星を得ました。

ヴィオラがドローを重ねている間、幸いライバルチームも足踏み状態でした。

この勝利を皮切りに勢いに乗ってほしいところ。

鍵は未だ勝ちなしのアウェーゲームにあるでしょう。

やっとゴールを決めたシメオネの復調がピオリのサッカーには不可欠です。

ここからです。

下に落っこちる可能性も十分あります。

しかし、出来ることなら上を見ていたい。

見下ろすのは一番上まで登った時がいい。

 

順位は11位と満足できない数字ながらも近年最高クラスのパフォーマンスを見せるトリノは前線の奮起に期待がかかります。

先日のユーヴェとのダービーは接戦の末敗れましたが、誰も彼らを笑いはしないでしょう。

気になるのはサンプやヴィオラ同様の勝ち切れない勝負弱さ。

マッツァーリのサッカーは間違いなくトリノと噛み合っています。

あとはストライカーの爆発次第でしょうか。

 

そして12位パルマが欧州大会争いに加わる最後のチームとして昇格組ながら大健闘しています。

ジェルビーニョのスピードとテクニックを活かしたカウンターを止めるのは容易ではありません。

位置取りのセンスと足元でも頭でも点を取れる得点能力の両方を兼ね備える生粋のストライカー、イングレーゼもチームの大きな強みです。

とはいえ、ここまでに登場した8チームと比較すると、選手層に不安があるのは否めないところ。

怪我人を出さずにシーズンを戦い続けることが出来れば、欧州は十分射程圏に捉えられるでしょう。

 

 

僕らのフィオレンティーナは次節欧州大会争いの直接のライバルであるミランと戦います。

幸い相手は手負いの状態で、苦手なアウェーといえども勝算は十分にあります。

ケシエとバカヨコという機動力に優れた中盤2名が出場しないというのは中盤制圧出来ていないヴィオラにとって非常に大きい。

そしてヴィオラが苦手なボナベントゥーラも負傷中です。

ここで勝たずしていつ勝つのでしょうか。

 

この直接対決を制すれば、4位ミランとの勝ち点差は僅かに2となります。

もう言い訳は出来ません。

勝たねばなりません。

三つ巴ならぬ九つ巴。

制するのがフィオレンティーナであることを信じて、明後日の23:00を待とうと思います。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。