靴語り
今日は革靴について書きます。
好きなんですよ、革靴。
マジのマニアの方と比べると、僕なんてビギナー中のビギナーなんですけどね。
でも、多分その辺のビジネスマンよりははるかに良い靴を大事に履いてると思います。
価格帯の違う愛用している靴について、3足語ろうと思います。
・YANKO セミブローグ
・Church's シャノン
・Berwick コインローファー
です。
まずはYANKOのセミブローグから。
僕が初めて買った高級革靴です。
高級革靴って言っても難しいですね。
革靴好きにとっては3万円がエントリーモデル、5万円が標準価格(何なら手頃)、10万円前後からが高級革靴かなと思うのですが、一般的に言えば5万円の靴と言えば十分高級だろうと思うので、紹介するセミブローグも高級革靴とさせていただきます。
YANKOはスペインのブランドです。
マジョルカといえばサッカー好きには馴染みのある名前ですよね。
久保建英が所属するクラブの名です。
どれくらい古いかというと、ブランドの起源まで遡れば、1890年になるそうです。
日本で言えば明治時代起源の老舗ですね。
そんなYANKOのセミブローグと出会ったのは名古屋の高島屋です。
一目惚れでした。
ほんとはクォーターブローグが欲しかったのですが、あまりに惹かれてそのまま買いました。
家に帰って履いてみると、驚くほどすぐに足が痛くなりました。
具体的に言うと、靴紐結んで玄関出たらもう歩けませんでした。
家の敷地から出られませんでした。
次の日、また履きました。
今度は敷地ギリギリまで行きました。
また次の日、敷地の少し外まで出ました。
道路までは出られませんでした。
と、いうようなことを繰り返しました。
馴染ませるのってこんな辛いのかと思いました。
今、その靴は信じられないくらい僕の足にフィットし、第二の皮膚になっています。
知っていますか?
本当にフィットする革靴は、足を入れると空気の抜ける音がするんです。
足を入れた瞬間の心地よさは何にも代えられません。
革靴は新品の状態がベストではありません。
基本的に消耗品の最高の状態は売ってる状態です。
そこから劣化の一途を辿ります。
でも良い革靴は違います。
そこから自分の足の形に育っていきます。
これが革靴の魅力です。
だから、新品の靴を試着して自分の靴に足を戻した時に“帰ってきた感”があります。
旅行から帰ってきた時の、「やっぱり家が一番だな」と同じ感覚です。
これを実感させてくれたのが僕の相棒のセミブローグです。
間違いなく革靴にハマらせた一足です。
Tシャツの襟がよれてきたら、また新しいものを買えばいいですよね。
それは基本的にどんなものでも同じです。
ダメになったら買えばいいんです。
でも革靴は違います。
同じものを買っても、同じ傷はつきません。
同じシワは入りません。
同じ愛着は湧きません。
僕のセミブローグは僕だけのための革靴です。
僕の足に合わせて底が沈んで革が伸び、僕の歩き方に合わせてシワや傷が入って、今の形になっています。
僕にとっては他の誰の靴よりも素晴らしい靴です。
・Church's シャノン
言わずと知れた外羽根式プレーントゥの名作です。
ポリッシュドバインダーカーフは靴好きには賛否両論ですね。
僕は基本的にスムースレザーなら銀付きの方が好きです。
が、このシャノンは本当に気に入っています。
そもそも僕が初めて覚えた革靴ブランドの名前がChurch'sであり、革靴の名前がシャノンです。
つまり、ずっと僕の憧れだった靴です。
だからこれを買った時の感動は大きかったですねぇ、、
重厚感があって無骨なフォルムながら使い勝手は抜群で、基本的にどんな服装にも合わせられます。
急な雨にも強いのが何より有り難いですね。
ちなみにChurch'sは今ある全ての靴の基盤を作ったブランドだそうです。
靴に左右を作ったブランドなんですよ。
どういうことかというと、室内用のスリッパって、右足用とか左足用とかないじゃないですか。
別に左右入れ替えても問題ないでしょ。
でも、普段履いてる靴は、革靴でもスニーカーでもサンダルでもスパイクでも、右足用と左足用と分かれてるでしょ。
昔は靴もスリッパと同じで、左右がなかったんです。
でも、その左右の履き分けを初めて作ったのがChurch'sなんですね。
その影響力たるや。
・Berwick コインローファー
ローファーにも様々な種類がありますが、最も一般的なのがコインローファーでしょう。
Berwickのコインローファーはセール中に2万円ちょっとくらいで買った、本格革靴の中では激安の一足です。
何でも安物は賛否分かれますよね。
Berwickもそれに違わず、革の当たりハズレが激しいとよく言われます。
まぁでも僕はあまり気にせず割り切って履いてます。
革質にまでケチ付けるなら安物買ってないで高いの買えばいいじゃんと思うので。
実際、この値段で、ボックスカーフのグッドイヤーは十分過ぎますよ。
形も決して悪くないです。
というか、むしろ気に入ってます。
黒のコインローファーはビジネス向きではないですけど、使い勝手は物凄く良いです。
多分手持ちの靴の中では一番履く頻度が高いと思います。
同価格帯のスコッチグレインやジャランスリワヤは持ってないので、残念ながら比較は出来ないのですが、最初の一足にBerwickは良いんじゃないですかね。
あ、Berwickは何故かブランド名の最後に1707と付いていて、あたかも1707年創業のように見えるのですが、全然そんなことないです。
1707年に起きた「アルマンサの戦い」の英雄ベリック公(Duke of Berwick)に由来するそうですよ。
ちゃんと日本語の公式サイトに載ってるのに、何故か1707年創業と紹介しているネット記事やYouTuberがいて、こりゃ流石に酷いなぁと思います。
かのジョン・ロブ氏がまだ産まれてすらないですよ。
違和感ないのかな...底が知れますね。
僕も注意しようっと。
そんなわけで、暇つぶしに簡単に語った3足でした。
普段はヴィオラファンでなくともある程度読める記事になってると思いますが、今回は革靴に興味がないと本当に読んでられない記事だと思います。
いつもよりはるかに自己満足です。
でも、満足しました。
革靴は楽しいです。
長く付き合える相棒です。
良い靴は決してただの消耗品ではないですよ。
是非、興味のある方は靴屋さんに足を運んでみてください。
きっと、プロが分かりやすく教えてくれると思います。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。