皮算用をしよう
机上の空論。
飛ぶ鳥の献立。
取らぬ狸の皮算用。
というわけで今回は、メルカートにおけるヴィオラの会計を見ていきたいと思います。
今季冬のメルカートで大量補強を敢行し、市場の主役の一人となったフィオレンティーナですが、当然その後日談としてマイナスの収支を合わせないといけません。
これは、FFPというルールで決まっています。
FFPについてはややこしいので詳しく説明しませんが、めちゃくちゃ簡単に言うと「赤字は禁止」ということです。
つまり、選手の移籍やスタジアム入場料、グッズ等の販売、大会の賞金、スポンサー、放映権等により得た収入を支出が上回ってはダメよというルールです。
レンタル移籍なんてまどろっこしい話が多いのはこのためです。
というわけで、今回の記事では、ヴィオラが獲得に費やしたお金を吟味して、その額に収入が現時点でどれほど届いているのか、また、どうすればクリアできるのかを考えてみたいと思います。
【19/20 獲得選手一覧】
テルジッチ 1.7m
テラッチャーノ Free
ボアテング 1.0m€
バデリ 0.7m€(レンタル)
リローラ 1.0m€(レンタル)
→20/21に12.0m€で完全移籍
プルガル 10.0m€
ペドロ 11.0m€
ゲザル 0.3m€(レンタル)
リベリー Free
カセレス Free
ダウベルト Free(レンタル)
イゴール 1.5m€(レンタル)
アグデロ Free(レンタル)
→20/21に12.0m€で完全移籍
クトローネ 3.0m€(レンタル)
→21/22に20.0m€で完全移籍
アムラバト 20.0m€
クアメ Free(レンタル)
→21/22に11.0m€で完全移籍
ダンカン Free(レンタル)
→21/22に15.0m€で完全移籍
【19/20 放出選手一覧】
ウーゴ 5.5m€
ノアゴール 3.5m€
シメオネ 1.0m€(レンタル)
→20/21に15.0m€で完全移籍
ヴェレトゥ 1.0m€(レンタル)
→20/21に16.0m€で完全移籍
ロウリーニ 1.5m€
ジウベルト 1.5m€
ペドロ 1.0m€
→20/21に10.0m€で完全移籍
その他フリーでの放出は省略
というわけです。
放出がえらく少ないように思えますが、実際はレンタルでの放出があまりにも多いので、もうちょっとマシになります。
さて、これを計算していくと、19/20は支出の部が50.2m€ですね。
で、対する収入が15.0m€と、マイナス35.2m€になり、終わってんなぁという計算です。
何が赤字禁止やねんと。
しかしまだ大丈夫。
放映権やスポンサー料が残っています。
ヴィオラは今季3企業とスポンサー契約を結んでいるので、6.5m€が収入に加わります。
これで21.5m€となり、赤字は28.7m€になりました。
すごいぞフィオレンティーナ!
これに加えてスタジアム入場料やらグッズの売り上げやらが加わりますね。
今季はリベリーの加入によりシーズンチケットの売れ行きは好調みたいですし、そこそこの収入にはなるでしょう。
ちなみにどれくらいになるのかは色々調べてみましたが、未熟な僕にはさっぱり分かりませんでした。
どこかにfinancial reportとかないんですかね。
いやあるのはそれっぽいのがあるんですけど、よく分かりません。
頭脳が...頭脳が足りねえ...
とりあえず9月末までに30.0€程度用意しなくちゃいけないということですね。
これについてはヴェレトゥ、シメオネ、ペドロで41.0€の収入が見込まれているので問題ないでしょう。
10.0€くらいは余裕ありますね。
しかし、一方でここからリローラ、アグデロ、ダンカン、クアメの移籍金がのしかかってきます。
全額合わせると、50.0€にもなります。
さっきの10.0€をここから差し引いて、あと40.0€くらいはどこかから捻出しなければなりません。
そうです。
ヴィオラのサポーターが「誰か主力を売らないと」と言っているのはこれが原因です。
では、その40.0€をもうちょっとなんとかできないでしょうか。
考えてみましょう。
まず、来季の放出候補となる選手をあげていきます。
・エイセリック
・サポナーラ
・ディクス
・ダボ
・ジュルコフスキ
・ハンツコ
・ゼクニーニ
・オリベーラ
・ビラーギ
あたりですね。
さらにここから精選していきます。
まず、プロビンチャからの人気株がサポナーラです。
今季レッチェに移籍してからは一人異次元のパフォーマンスを見せています。
もしレッチェがAに残留すれば、買取はかなりあり得る話でしょう。
ただ、レッチェは今季最大の獲得でも3.0m€しか使ってません。
大きな額を求めることは難しいと思われます。
5.0m€が妥当なラインでしょうか。
また、エイセリックはヴェローナにレンタルしてますが、あまり試合には出られていません。
出てもそんなに良いパフォーマンスはしてません。
これではなかなか買取は難しいと思われます。
もし買い取ってもらったとしても、3.0m€がいいところではないかと。
ダボもSPALが買取を予定しているようですが、SPALの残留の可能性は正直低いです。
そのため、もし降格したらこの取引もどうなるかは分かりません。
いずれにせよ、彼も3.0m€が期待できる最大値だと思います。
移籍先でも出番のないハンツコやジュルコフスキには買取のオファーはないでしょうから、再度レンタルになると予想されます。
ドイツ2部、デンマークでそこそこ活躍しているラスムッセンとディクスは可能性があります。
しかし、ラスムッセンは高額で連れてきた選手ということもあり、なかなかここで売る決断は出来ないのではないでしょうか。
ディクスは同じポジションにリローラとヴェヌーティがいるため、放出しても問題ないでしょう。
2.0m€くらいの取引になればいいかな。
ゼクニーニはトゥウェンテでコンスタントな出場機会を得ており、このままいけば移籍することになるのではないかと思います。
快速のウインガーに期待はしていましたが、今の選手層を考えると、ソッティルとポジション争いをさせるのは難しいでしょう。
4.0m€がいいところ。
最も高額の取引が予想されるのはビラーギです。
インテルから帰還しそうなので、どこか別のクラブに移籍することになると思われます。
可能性があるのはローマで、スピナッツォーラとのトレードが噂になっていますね。
トレードならお金は動きませんが、単純な評価額で10.0m€くらい。
ここまで全員合わせて、27.0€。
さらにナントにレンタル移籍中のラフォンが活躍しているようなので、おそらくこのままオプションが行使されるでしょう。
8.0m€が入ります。
10.0m€の買い戻しオプションも付いているので、他クラブからのオファー次第では買い戻しもあり得ますね。
加えてヴィオラはフランクフルトとの取引でレビッチの移籍金の50%が入ることになっているので、ミランにレビッチが30.0€で移籍した場合、収入は15.0m€。
つまり、これで50.0m€。
そうです、黒字です。
とまぁこんな皮算用をしてみまして、実際こんなにうまくいかないし、大体これだと来季獲得出来ないしということになります。
この手の話に詳しい人が見たら、なんだこの素人のゲーム的で安直な予想はと思うでしょう。
僕もそう思います。
教えてこの手の話に詳しい人。
というわけで、実はヴィオラは主力を売らなくてもやっていけるのではないか説の誕生です。
本当は年俸やらクラブの運営費やらも加わってくるので、まだまだ足りません。
でも、そこまで壊滅的な経済状況ではないかもねという記事でした。
皮算用で夢みるくらいはいいかもしれませんね。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。