アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

シーズンを終えて

19-20シーズンを終えました。

まずはこの情勢の中、38節全て終えられたことを喜びたいと思います。

上位フィニッシュが期待されたコミッソ体制1年目は残念ながら中位にとどまることになりました。

以下、シーズン選手採点です。

 

 

ドラゴフスキ 6.5

崩壊する守備陣の後ろで頼もしいセービングを何度も見せた。他クラブからの関心も頷ける。判断も足元もラフォンより好印象で、可能ならこのまま長く最後尾を任せたい守護神である。

 

テラッチャーノ 7.0

見事。控えクラスではない。出場した試合にミスは全くなく、MOM級の活躍を連発した。不満などあろうはずがない。

 

ブランコリーニ s.v

デビューおめでとう。この先の成長に期待します。

 

 

ペッセッラ 5.0

CKのチャンスでは非常に頼もしいゴールゲッターとなったが、一方で本職の守備は不安だらけ。足や手が出てしまう癖が裏目に出てばかりだった。

 

ミレンコビッチ 6.5

彼がいなければヴィオラは下位に沈んでいた。毎年頼もしさを増し、パフォーマンスもムラがない。気になるのは手が出る癖がまだ少し残っている程度。

 

カセレス 5.5

シーズン序盤はカバーリングと対人でこれ以上ない頼もしさを見せたが、中盤に入ると一気に穴になった。バックアッパーとしてであればベテランの背中は大きいが、レギュラーとして使い続けるのは不安がある。

 

イゴール 5.5

守備面では簡単に抜かれることはなく、ヴィオラデビュー戦となるユーヴェ戦ではポテンシャルの高さを見せた。しかし、展開力や判断力には少々物足りなさがある。

 

ダウベルト 5.5

シーズン序盤はリベリーに上手く使われることで豊富な運動量が最大限に活かされた。しかし、リベリーの怪我とともにパフォーマンスは急転直下。ピッチに残ったのは制度の低いクロスだけとなった。

 

チェッケリーニ 6.5

バックアッパーとしては申し分ない出来。粘り強い守備は時にペッセッラやカセレスより光る貢献となった。ロッカールームの盛り上げ役としてもチームに貢献。

 

リローラ 7.0

本職の右サイドは勿論、左サイドでも申し分ない戦力となった。距離感や動き出しのタイミングが良く、周りの選手との連携も良い。kyazuの選ぶ今季No. 1補強。

 

ヴェヌーティ 5.0

オフザボールの動きが非常に良くない。シーズン序盤は期待された守備も散々で、長らく戦力には物足りない期間が続いた。リーグ再開後は出場機会を増やし、それに伴ってボールを持ったときは良さが出るようになってきた。

 

テルジッチ s.v

ヴィオラデビューおめでとう。来季どうなるかは未知数である。

 

ベナッシ 5.0

ほとんど良いパフォーマンスが発揮出来ぬまま、怪我でシーズンを棒に振った。組み立てが出来ないという弱みに成長は見られず。

 

バデリ 5.0

ラツィオで試合勘を失ったクロアチア産のバランサーは、ほとんど試合に入れず、軽率なミスばかりが目立つ結果に終わった。残念ながら、戦力外である。

 

プルガル 5.5

冷静なリゴーレはチームを救った。バデリに比べてゲームには入っていたが、一人でゲームを展開するには力不足。コッパのアタランタ戦でリローラに出したようなパスが普段から出ると、もっと脅威になっただろう。

 

カストロヴィッリ 7.0

ボルハ・バレーロの後継者。背番号10は彼にこそ相応しい。スルスルと敵をかわすボール捌きに加えて、シーズン終盤は展開力にも磨きがかかった。

 

ダンカン 5.5

強靭なフィジカルで敵を跳ね除けた。推進力はあるが、もう少しゴールに絡めるプレーが欲しいのが本音。上を目指すなら、もう一つ武器が欲しい。

 

ゲザル 6.0

序盤は全く強みが分からず、ほとんど戦力外であったが、リーグ再開後は様々なポジションでベストを尽くしてチームの勝利に貢献した。黒子役としてやれることはやったと評価したい。

 

アグデロ s.v

期待の若手も出場機会はほとんどなし。来季は武者修行か。

 

 

リベリー 7.0

怪我での長期離脱を含めてもこの評価。プレーも姿勢も文句なし。守備も決してサボらず、ドリブル時のステップワークは未だ健在。ビッグネームの獲得は大きな成功となった。

 

キエーザ 7.0

チーム最多の2桁得点に貢献を疑う余地はない。行き詰まったときの独りよがりなプレーは無くなり、上手く周りを活かすプレーが増えた。ボローニャ戦のトリプレッタは更なる成長の兆し。なんとか契約延長してもらえないものか。

 

ヴラホビッチ 5.5

この1シーズンで大きく成長した。インテル戦の1人カウンターは語り継がれるビッグ・プレー。しかし、1年目のキエーザほどのインパクトを残せたわけではない。必要なのは経験である。

 

ソッティル 5.0

ヴィオラの斬り込み隊長はシステムの犠牲となり、ほとんど持ち味を出せぬままシーズンを終えることになった。このまま腐らせるには惜しい才能であることは間違いないが、ヴィオラでの出場機会の確保はなかなか難しいかもしれない。

 

クトローネ 5.5

ワンチャンスで決め切る駆け引きとフィニッシャーとしての才能は要所要所で感じた。しかし、組み立てや打開力は見えず。高額な移籍金に見合っているかといえば答えはNOである。

 

クアメ s.v

デビュー戦は可能性を大いに感じる動きの質であった。その後は際立ったプレーとまでは言えず。まだ評価を下すには時期尚早である。

 

 

モンテッラ体制で始まったこのシーズン。

ユーヴェ戦で上手くハマった3-5-2を軸に戦うものの、リベリーを負傷で欠くとその後は意気消沈。

攻守にわたって全くコンセプトのない戦いが続きました。

結局通算戦績は26試合で僅か5勝。

シーズン途中にして年を跨ぐことなく解任され、後任にジュゼッペ・イアキーニが就任しました。

 

イアキーニはチームに際立ったインテリジェンスやダイナミズムを与えたわけではありませんが、最低限の守備の土壌を整え、サイドを主戦場に推進する戦い方を浸透させました。

とりわけ際立っていたのがポル・リローラで、本職の右でない左サイドでも、カストロヴィッリやリベリーとの連携で良い崩しが出てきたり、右サイドでは独力の突破やキエーザのサポートが見られたりと、ポジティブな兆しが見えました。

 

また、我らがカンピオーネフランク・リベリーは経験とは武器であるというお手本のようなプレーの連続で、ボールを持てばチャンスを生む攻撃の核でありました。

カストロヴィッリやキエーザら攻撃陣との相性も良く、ここは来季も期待出来そうです。

 

守備ではバックアッパーが光りました。

ドラゴフスキの負傷時、テラッチャーノが好セーブを連発したのは記憶に新しいですね。

加えて、序盤はチェッケリーニが先発陣の穴を感じさせない気迫あふれる守備と安定感で頼もしさを見せてくれました。

ユーヴェ戦のイゴールの対人はもはや言うに及びません。

 

逆に大きな課題となったのが不用意なミスで勝ち点を失う原因になった守備と個人技頼みのファイナルサードです。

ペッセッラとカセレスの主力2名に加えて、バデリも致命的なミスが多かったですね。

一度二度ならまだ許容できますが、同じことを何度もやらかしてるのは流石に失望しました。

また、攻撃でエリア内に侵入する動きが全然なかったのも気がかりです。

全体としてスペースで受けるようなプレーがほとんどなかったです。

ヴラホビッチの大きな課題がここに一つあると僕は思っています。

エリア内での受け方が下手です。

シーズン半ばの時点では守→攻のコンダクトが出来るのがリベリーカストロヴィッリのみでしたが、終盤についてはある程度改善されたと思います。

しかし補強は必要でしょう。

レギュラークラスが少なくとも中盤と守備に一人ずつ要ります。

FWは今のメンバーの去就次第です。

 

そして何より、イアキーニがどういうサッカーを理想としているのかです。

今のところまだコンセプトがしっかり見えてきません。

イアキーニの契約延長は、モンテッラの続投から始まった今季と何が違うのだろうと思いますし、失望と苛立ちばかりが募りますが、もう決まったことなのでどうしようもないです。

 

欧州の舞台に戻ることが当面のクラブの目標であり、その為のプロジェクトとしてイアキーニが最適な選択肢だとフロントが考えたのであれば、あくまでノルマはEL出場権争いです。

また残留争いで「イアキーニだから仕方ない」なんて僕は死んでも言わない。

それはモンテッラ体制が崩れて限られた後任候補の中から選んだ今季だったから成り立つ話であって、来季は別問題です。

 

あのつまらないサッカーがまた来季も続くのは本当に嬉しくないのですし、プラデの目も全く信用はしていませんが、僕はフィオレンティーナのサポーターです。

良くも悪くも、どんなつまらない試合だろうがヴィオラの試合以上に面白い試合なんてこの世にありません。

点取って声上げるのはヴィオラだけです。

失点してため息つくのもヴィオラだけです。

だから僕は来季もヴィオラについていきます。

 

次の記事はメルカートの愚痴になるでしょうか。

ひとまず皆さん今季はお疲れ様でした。

また来季、文句言いながら深夜観戦楽しみましょう。

それではまた。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。