アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

変わってない

要塞アルテミオ・フランキで臨んだ宿敵ユーヴェ戦。

良い試合でした。

良い試合でしたで終わってちゃ、昨季と何も変わってない。

 

ユーヴェはCLを間近に控えているということもあって、スタメンも交代も消極的。

最低限敵地で勝ち点1を持ち帰ったなら狙い通りといった様子。

 

昨季最終節に勝った時は、試合結果がどうであろうとユーヴェの順位は変わらなかったのでモチベーション的にヴィオラが圧倒してたと思います。

今季まだこれからという時に、ホームでベストメンバーじゃないユーヴェ相手なら互角どころか終始優位に戦えるということは分かりましたね。

それでも勝てなかったのが今のヴィオラの弱さでもありますが。

 

まずは相手を称賛します。

ペリンとダニーロは本当に厄介でした。

2nd GKが頼れるというのはどれだけ有難いことか、僕らもよく知ってます。

アムラバトのミドルを片手で防いだあのシーン。

敵ながら天晴れです。

それから試合中何度もポジション変えながら、その度にベストな対応をしてきたダニーロの経験値は計り知れないなと思います。

まさしくセリエで輝くいぶし銀ですね。

 

逆にディ・マリアは復帰後すぐということもあってか、警戒する程ではなかったです。

それからパレデスもまだフィットしきれてませんね。

アレックス・サンドロも数シーズン前のカンピオナートで無双してた頃と比べると衰えが見えます。

以前は控えメンバーでもスクデット獲れちゃうほど他クラブと戦力差がありましたが、今はヴィオラが背伸びして手を伸ばせば届く距離だなと感じます。

 

では、自チーム評です。

まずは守備陣を褒めたい。

ミレンコビッチ、イゴール、クアルタ。

この3人がカウンターを上手く封じたために試合中盤以降ずっとヴィオラのターンでいられました。

何より素晴らしいのは、それでいて誰もカードを貰ってないことです。

 

それからビラーギです。

まず、危うく失点するところだった対マッケニーの守備。

DFがジョギングで帰陣すな。

そんでやられそうになって慌てて対応しようとすな。

守備はやっぱり怖いのですが、ひたすら押し込む展開なら攻撃面は頼りになります。

ソッティルとの相性が良いですね。

サポートに入る位置が絶妙で、追い越すのか、後ろで受けるのか、ソッティルの動きに合わせてスペースのあるところでボールをもらうことで余裕をもってクロス上げられてます。

この試合では跳ね返されることが多かったですが、概ね狙いも悪くなさそうです。

 

それからドドー。

クヴァラツヘリアを抑え込んだ守備力は伊達じゃないです。

僅かひと月でセリエに完全に馴染みましたね。

攻守において欠くことの出来ない右サイドの要です。

前任のオドリオソラがサイドライン際をプレーエリアにしてたのに対して、ドドーは中央まで入ってゲームメイクにも参画できる技巧と判断力を持ち合わせてます。

もしかしたら彼はヴィオラ史上最高のRSBになるかもしれません。

 

中盤は皆良かったです。

セカンドボールをきっちり回収して、変に慌てて縦に入れたりせずにペナルティエリアに沿うようにボールを繋ぎ、隙を見て抜け出す。

これが一番良かったのはバラクです。

とりわけ後半の動きは攻撃のアクセントになって崩しの一手を担ってました。

 

そして今試合のベストがアムラバト。

彼はブロゾビッチやカタルディ、トナーリ、ロボツカ、クリスタンテらを超えるセリエA最高のアンカーになりますよ。

敵のプレッシャーは全部回避。

逆に敵の攻撃は起点のところで全部潰す。

左右に正確に散らし、スペースがあれば自分でも切り込む。

昨晩のアムラバトは、バレロ、ヴェレトゥ、トレイラの良いところ詰め合わせセットみたいな化け物でしたね。

すげぇよ。

 

それからWG。

ソッティルとクアメは現状のベストです。

クアメは真ん中よりWGの方が良いかもしれませんね。

独特なリズムで仕掛けてタイミングを外し、縦突破というのがハマってます。

スピードもフィジカルも十分。

抜け出しからの同点弾は見事でした。

 

ソッティルは昨季からレベルを2つ上げました。

まず単純にドリブルが上手くなったこと。

緩急の付け方もそうですが、もともと得意だった縦突破に加えて横への切り込みも可能になったことでユーヴェ相手にやりたいこと全部出来てました。

それからサポートの使い方。

逃げるだけじゃなくて、敵の意識を集め、すぐ動けないタイミングでビラーギを使えてます。

おかげでビラーギが自由にプレーできてました。

あとはフィニッシュまで出来れば、アッズーリ入りは間違いないです。

 

途中から入ったイコネもこれまでより動きは良かったですね。

クアメにない動き方してたので、守備が対応できてませんでした。

フィニッシュが下手すぎるのは相変わらずですが。

 

最後に言わずもがなですが、ヨヴィッチは厳しいですね。

基本的に僕はリゴーレ外して責めることはないんですけど、あの試合に関してはダメ。

絶対決めなきゃいけない。

それが出来ないストライカーはストライカーと呼びません。

それ以外に仕事をしたのはエリア手前でFKもらった事だけ。

大きく期待はずれです。

 

選手達のクオリティは上がってます。

昨季より良いです。

でも、この試合に勝てなきゃ昨季と何も変わりません。

さらに言えば、敵地で結果を残さなきゃ、昨季以上はあり得ません。

今季もホームではクレモネーゼに勝ち、ナポリ、ユーヴェにドロー。

完成度が高いナポリはともかく、この展開ならユーヴェ相手には勝ち点3が必須だったと思います。

一方敵地ではエンポリに引き分け、ウディネーゼに敗北。

話になりません。

 

昨季はホームで13勝2分4敗の2位。

アウェーでは6勝3分10敗の13位です。

ホームでの結果をこれ以上あげるのは正直無理だと思います。

せめて落とさないことが大事。

順位を上げるには、アウェーでの戦績を上げるのが最も現実的な方法です。

しかし、未だ勝ちなし。

まだヴィオラは昨季から変わってません。

 

でもね、敵は変わってます。

順位を争ったローマやラツィオは確実に強化。

スカマッカが去ったサッスオーロもピナモンティが早速噛み合ってきてます。

そしてユリッチのトリノは今季の台風の目です。

彼らはトップ7にも絡んできますよ。

 

僕らが変わってないということは即ち落ちていくことを意味します。

走るのをやめたら追い抜かれていくだけです。

変化の鍵は、ヨヴィッチ、カブラウ、イコネ、マレーにあると思ってます。

 

ヨヴィッチが攻撃の流れに絡めること。

カブラウがラスト触れること。

イコネがフィニッシュ性能高めてちゃんと走ること。

マレーがラストパスや抜け出しを身につけること。

彼らが得点に絡んでくると、ニコ不在で仕留めどころを見失ってるヴィオラの攻撃が完結するようになってきます。

 

今季のライバルはどこも強いです。

昇格組ですら油断なりません。

でも狙うのは昨季以上です。

その為に、次節アウェーでのボローニャ戦、ECL明けの疲労が溜まってる中ではありますが、勝ち点3を持ち帰ってきてほしいと思います。

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。