アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

ユーヴェ対談

地獄の敗戦から数日が経ちました。

もうすっかり吹っ切れて、と言いたいところですが、なかなかそうはいきません。

終わったことを色々考えてしまうのが人の性。

ユーヴェはたった一度の勝利をも許さぬほど強靭で完成されたチームを作り上げていました。

そして僕らは未完成のまま工事が停まっています。

成長過程にある若い選手たちはきっと敵から多くを学んだことでしょう。

であれば、僕らも敗戦を憂うに留まらず、敵から学ぼうではありませんか。

 

と言うわけで、今回はご自身のブログ(Fino Alla Fine Diary)にて素敵なコラムを展開されている、ユヴェンティーノのRyosukeさん(@forthejuve8)をお招きして対談にお付き合いいただきました。

ユーヴェ嫌いを公言する僕のオファーを快く引き受けてくださり、また、僕の意地悪で失礼な質問にも真摯に答えただいて、心より感謝しております。

 

 

それではRyosukeさん、ようこそアルノ川へ!

 

Ryosuke(以下R): よろしくお願いします。ユヴェンティーノのRyosukeと申します(^^)

 

kyazu(以下K): よろしくお願いします。先日は勝ち点3おめでとうございます。悔しいですが、完敗でした。

 

R: ありがとうございます。難所のアルテミオ・フランキでの一戦とのことでかなり緊張しました(笑)

 

フランキでの一戦について

 

K: よければ試合前と後のヴィオラの印象を教えてください。ボコボコに言ってもらって大丈夫ですよ。笑

 

R: 試合前の印象はキエーザシメオネなどの若い攻撃陣が売りのチームだと思っていましたが、試合後はインテンシティの高い、統率のとれた守備が強みのチームなんだなと感じました!

 

K: 誤解を恐れずに言うと、フランキでのユーヴェ戦は選手が気合い入るんで僕もわりと可能性あると思ってましたが、甘かったですね、、

 

R: デ・シリオキエーザとのマッチアップで奮闘してくれたのが良かったですかね!

 

K: デ・シリオとクアドラに驚かされました!
もうネタ枠になったと思ってたのに...笑

 

R: クアドラードアッレグリに色んな役割を求められていて、最近は中盤に入ったり右SBで使われたりもします。デ・シリオは出番は少ないですが、出場した試合では良くやってくれている印象です。

 

K: クアドラは実はヴィオラ時代も色んなポジションやってくれてたので、彼のユーティリティ性を疑ったことはありません。笑

 

R: とりわけ足が速いので、攻守に顔だしてくれるのが助かります!

 

ユヴェンティーノから見たユーヴェの弱点

 

K: 普段はカンセロとサンドロがSBメインですか?

 

R: その2人が鉄板ですね!
でもあの試合はサンドロが腰を痛めていたのでカンセロが左に入ってデ・シリオでした!

 

K: SBもWG並みの攻撃力で、しかもこの試合ピャニッチケディラは出てないですもんね。
もう倒し方が分からないんですけど、こっそり弱点教えてください。

 

R: 何回も言われてるのがクロスの対応だったり、ボヌッチのマークの受け渡しのところですかね。ヒヤッとするシーンが度々見られます。

 

K: なるほど...しかしまぁヴィオラはそこまでほとんど辿り着きませんでした...

 

対戦相手から見たヴィオラの課題

 

K: ぶっちゃけ、ヴィオラの弱点というか問題ってどこにあると思いますか?
僕はFWの決定力不足とセカンドプランの無さだと思っているのですか、そこに3失点は含まれないはずなので。
つまりは、ユーヴェの勝因って何だったのでしょう?

 

R: 前半の守備はコンパクトに守っててかなり厄介だったのですが、後半からはその勢いがなくなってきたのがユーベにとっては良かったです(あの運動量で90分はさすがにキツイですが)。

あとは守備陣がヴィオラの攻撃陣との一対一にほとんど勝利できたのが大きかったと思います!

 

K: うわぁもうまさにそれですね。ホームとはいえオープンな展開は避けるべきでした。個の技術も組織や戦術の幅も完敗です。

 

なぜ絶対的なチームを応援できる?

 

K: 話は変わるのですが、少し意地悪...というか、かなり失礼な質問をしてもいいですか?

 

R: 一応心の準備は整えたつもりです(笑)なんでしょう?

 

K: すいません、Ryosukeさんくらいにしか聞けないので。笑

 中小クラブ好きの僕にとって、勝ちが義務の、言い換えれば勝って当然の絶対的なチームの応援し甲斐というのが分かりません。

今のユーヴェやシティ、少し前のバイエルン等ですね。

応援するモチベーションというか、何故勝って当たり前のチームを「勝て」と応援できるのだろう?と思うのです。

もし良ければRyosukeさんのご意見をお聞かせ願えないでしょうか?

 

R: そうですね、他のクラブを応援してる方々からはそういう風に結構思われてると思うんですけど。

どのチームと対戦するときも、みんな「打倒ユベントス」を掲げて挑んでくるので楽な試合ってそんなにないんですよね。

追われる側という難しい立場で、泥臭く勝っていく姿っていうのは惹かれるものがあります!

今でこそ7連覇という偉業を成し遂げてますけど、その前にはもちろん苦しい時期もありましたし。。。

それに、言い方はアレですけど、一種の呪いみたいなもので、一回好きになってしまったので他のクラブに乗り換えようとかそういう風には中々思えません(笑)

 

K: なるほど...僕ももうヴィオラ以外を応援する気にはなりませんね。笑 ありがとうございます!とても参考になります!!

 

新規ファンを古参のファンはどう見る?

 

K: ちなみにユヴェンティーノって日本人にも多いじゃないですか。

新規のユヴェンティーノについて正直なところどう思われますか?

特に絶対王者の地位を確立した最近からのサポーターについて教えてください。

というのも、ヴィオラは日本でそれほど人気ではないので新規ファン大歓迎なんですけど、僕は正直好きな歌手がメジャーになってから出てくる熱心なファンにあまり良いイメージを持ったためしがないので。笑

 

R: 独占欲ですね(笑)ロナウドの移籍が決まったときにはそういう議論もチラホラ見かけました(笑)

個人的にはキッカケはなんであれ、ユーベを好きになってくれるのは嬉しいですかね!

  「ロナウドが移籍したし、ユーベの試合を見よう!」って方もよく見かけますが、入りはなんであれ興味を持ってもらえるのは嬉しいです!

 

K: いやぁすごい。シュガーソングとビターステップでちょっと聞くようになった癖にもう「ユニゾンのない生活なんて...」面してるユニゾン新規ファンが許せない僕はあまりに小さな人間です。笑
見習って人間性を磨きます...笑

 

R: いえいえ、「恋人は多少重いほうが愛されてるって実感する」って知人が言ってたので
大丈夫ですよ!それだけチームを愛してるってことです(笑)

 

K: フォローありがとうございます。笑 恋人はわりと放ったらかしにしちゃうタイプなんで良くないんですけどね。(何の話 笑)

 

R: 本題から思いっきり逸れるのがスタジャポの流儀です。笑

それに、ぼくも実際「デル・ピエロかっこいいなぁ」みたいなボンヤリしたキッカケで応援してるので!(笑)

 

K: なるほど。しかしデル・ピエロネドヴェドは敵ながら僕も魅了されました。

 

R: 彼らはユーベを体現する選手ですからね!他サポの方からそう言ってもらえるのは本当に嬉しいです(^^)

 

ユヴェントスのライバルといえば

 

K: そういえばユーヴェをライバルに挙げるクラブってヴィオラを含めて沢山ありますけど、Ryosukeさん的にライバルと言われて最初に思いつく相手ってどこです?

 

R: 最近では真っ先に思い浮かぶのは「ナポリ」ですかね。昨シーズンは危うくスクデットも持っていかれるところでしたし。今シーズン、直接対決で勝てたのはホッとしています(笑)

 

K: 昨季のスクデットレースは熾烈でしたもんね。
ナポリとはこの間まで3位の座をかけて争っていたのに、随分差をつけられてしまいました...

 

R: 選手をずっと固定してきたことがチームを成熟させて、安定した成績を残せるようになったんですかね?
アンチェロッティに監督が変わってからはガチガチな固定はなくなりましたが。

 

K: 土台がしっかりした上に柔軟性が加わった感じですよね。なんせ手数が多いんでやりづらいことこの上ないです。

 

ブログ記事を書く上で

 

K: またまた話ズレちゃうしサッカーも関係ないんですけど質問させてください。

いつも素敵なコラムで次回の更新を今か今かと楽しみにしているのですが、記事を書かれる上で気にしていることや参考にしているもの、影響を受けたもの等ってありますか?

僕自身Ryosukeさんのコラムの言葉選びのセンスがとても好きで参考にさせていただいているのと、セリエA新規ブロガーの方にとってもきっと参考になると思うので、あれば教えてください!

 

R: そんなにお褒めの言葉をいただけるとは、光栄です!書く上では文の構成とかは気にしてますかね。感情移入してもらえやすいように段落を入れ替えたりとか。あとは基本フィーリングで、思いついたままに書いてます(笑)

 

K: 僕も文構成は気にしてるんですけど、ブログで段落は全くと言っていいほど気にしてませんでした。笑 コラムを書く機会があれば有り難く参考にさせていただきます。

 

R: それと、某サイトを昔から見ていて「いつかこういう風に書いてみたいな」というのがあったので、そのサイトを読み込んだりとか、表記を真似てみたりとかはやってました!

 

K: 「こういう風に書いてみたいな」って大きいですよね。僕もかなりそれはあります。フィーリングもそういう部分で培われているのかもしれませんね。

 

R: あと、お世話になっている方に言われたことで印象に残っていることがあって、「おれ知ってるぜ」みたいな上から目線で書かないってことは念頭に置いてます!読者と同じ目線でいるというか。

 

K: 確かに、なんとなく「教えてやるよ」的な書き方だと読んでいても薄っぺらく感じちゃいますしね。(アルノ川大丈夫か...?笑)

 

R: 時々覗いてますけどアルノ川は大丈夫だと思いますよ(^^)

 

K: ありがとうございます。よく考えたら上に立てるほど知識ありませんでした。笑

 

おわりに

 

K: 読み返すとなんだかとっても真面目な対談になってしまったので、最後に好きなタイプでも教えてください(投げやり)

 

R: たしかに、すごい真面目な感じですね(笑)
加藤あいが好きです!!海猿伊藤英明みたいに「りょうちゃん」て呼ばれたいです!!

 

K: 正統派ですけど、内角ど真ん中というよりややアウトコース攻めてきますね。笑 なんとなくコラムから納得できるチョイスでした。これで若槻千夏とか言われたらどうしようと思ってました。

 

R: 若槻千夏は綺麗だとは思いますけど惹かれはしません。2番手は宮崎あおいといったところでしょうか。岡田准一くんがライバルです!

 

K: おお〜、王道清純派ですね〜。
これ気になったんですけど、ユーヴェやミランインテルみたいな王道クラブ好きな方に好きな女性芸能人を尋ねたらやっぱり王道で、僕らみたいな中小クラブ好きはそこもマニアックな選択になるんでしょうか。ちょっと検証してみたい。笑

 

R: スタジャポの新企画として通しますか!クラブによって傾向があったらちょっと笑っちゃいますね(笑)

 

K: データを集めて分類する手間に見合わぬ小ネタですね。笑 何の傾向も見られなかった時のショックが計り知れません。笑

 

R: 一定のコアなファンから人気があるかも!?笑

 

K: というわけで、お時間かけてすいませんでした!色々と教えていただいてありがとうございます!!

R: こちらこそありがとうございました!なかなかこういう機会はないので楽しかったです(^^)

 

 

改めまして、Ryosukeさんありがとうございました!

試合の話のみならず、僕が気になっていた色々な疑問に対して丁寧にお答えいただきました。

他チームのサポーターにも決して礼を欠くことのないRyosukeさんだからこそお願いできた企画です。

きっと僕はRyosukeさんのコラムを読まなければ、ユーヴェは毛嫌いするばかりでそこから学ぼうとはしなかったと思います。

ありがとうございました。

 

僕らはまだまだ発展途上で、ユヴェントスはクラブ発足以降でも屈指の完成形を誇っていると思います。

スタジアムの設立、CLを見据えた補強と結果、優秀な監督にフロント、どれも全て他のセリエのクラブの5歩先を行ってます。

 

 

僕はヴィオラユヴェントスになって欲しいとは思わないけれど、ヴィオラヴィオラにとっての完成形を目指す上で少なからず参考にしなければならない部分はあると思います。

 

フィオレンティーナビッグイヤーを狙えるクラブではありません。

フィオレンティーナからバロンドーラーは出ないでしょう。

フィオレンティーナという名を日本のニュースキャスターが読み上げることはありません。

それでも僕らがヴィオラを応援し続けるのは、その1勝に何よりの価値があるからではないでしょうか。

 

不満は積もるばかりで、なかなか払拭されません。

それはきっと僕らがまだ1勝を喜べる証拠ではないですか。

今の僕はピオリを全面的に信じたり、シメオネに心からエースを任せることはできないけれど、一度ピッチに立って笛が鳴ったら、そこからは何があっても応援すると決めています。

 

前にも書いたことがありますが、僕は選手のファンでなくチームのファンです。

悪いものは叩くし良いものは賞賛します。

でもね、そのどちらも変わらず応援するんです。

だって彼らはフィオレンティーナだから。

ライバルに大敗し、ホームでその差を見せつけられた今こそ僕は東の果てからもう一度立ち上がるためにこう言おう。

 

Forza Viola