アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

vsトリノ 採点

風邪で声が出ません。

体調を崩すとまず最初に喉にくるタイプなのですが、職業柄声が出ないのは致命的なのでこれが本当にストレスフル。

観ようかな〜寝てようかな〜と悩んだ末に3時半に起床して結局最後まで観戦しました。

 

風邪につける薬はあっても今のヴィオラにつける薬はあるのかなと言う感じです。

 

 

 

 

採点

 

ラフォン 6.5

枠外シュートも多かったが、枠内にくるボールは全てきっちり処理した。正面から撃ってくるシュートのセービングは頼もしい。オウンゴールは非難される形じゃない。

 

ペッセッラ 6.5

トリノの力強い攻撃を粘り強く跳ね返し続けた。繋ぎの部分で弱さはあるが、キャプテンに相応しいパフォーマンスだったと言えるだろう。

 

ウーゴ 6.0

ディレイが徐々に上手くなっている。ただ、奪いきるところとその後のアイデアが乏しい。危機的状況にあれは奪って逃げるでもいいが、いつでもそれでは試合に勝てない。

 

ミレンコビッチ 5.0

完全に狙い所にされていた。ウディネーゼ戦同様、展開力のなさに目をつけられた。対人こそ強いが、今節のトリノはそれだけで太刀打ちできる相手ではなかった。

 

ビラーギ 6.0

何かやろうという姿勢はプレーから見えたが、周りのサポートの無さから打開できずに終わったという印象。代表招集以降意識の面で改善を感じる。

 

ベナッシ 6.5

まさにベナッシという得点。しっかり狙って走り込んでいるあたり、得点パターンが見えている証拠である。継続してほしい。

 

ヴェレトゥ 6.0

今季のヴェレトゥは非常に評価が難しい。縦への推進という持ち味は健在で、そこは評価できる。しかし、それはゲームの組み立てではない。

 

エジミウソン 5.5

もっと守備陣からボールを受けにいかないと縦に大きく飛ばすしかなくなってしまう。そこがジェルソンとの大きな違いだろう。色んなところに顔を出してもっと簡単に捌いてもらいたい。

 

キエーザ 6.5

前線で唯一の脅威。スピードとテクニックは大きな武器で、個人突破から周りを使うパスも少しずつ出てきている。イメージの共有が出来ていないのはキエーザでなく受け手の問題だろう。

 

エイセリック 4.5

久しぶりの先発起用も全く期待に応えられず。ボールの受け方、タッチ、ポジショニング、褒めるところは一つもない。ボールに触れれば敵に奪われた。

 

ミララス 5.0

真ん中では全く活きなかったが、後半サイドではDFの裏を狙う動きを見せた。点数は低いが、これに関しては自責でない部分も少なからずある。

 

ジェルソン 5.5

前線と守備陣の中継役として期待されたが、この試合のトリノ中盤はジェルソンをはるかに上回る集中と強さだった。いつもひらりと交わすタッチも球際強く当たられると不発。

 

シメオネ 5.5

この試合最大のチャンスを逃す。敵はシリグと言えどもキーパーとの一対一で決められなければどこで決めるのか。裏への意識は前節からの改善点として見られた。

 

ダボ

出場時間が短すぎるため採点不可。

 

 

 

 

 

 

アウェーで戦力的に同格相手の試合だなという印象。

ホームでこれなら話になりませんが、今節のトリノのパフォーマンスと漂う空気感から攻め込まれる展開になって当然だと思います。

 

 

トリノは前線でベロッティが張ってシャドーの位置にいたファルケが狙ってくる定番の怖い攻撃で、一見すると一方的なようにも思える試合でした。

が、僕はそうは思いません。

 

まず、ヴィオラがゴール前にしっかりブロックを敷いていたこと。

トリノのシュート数はヴィオラの倍以上の21本ですが、枠内シュートはヴィオラの半分以下のたった2本です。

簡単に言えば前節のヴィオラvsカリアリカリアリに似たサッカーをやったということです。

 

では完璧に上手くいったのかといえば全くそうではありません。

 

まず違ったのは前節のシメオネが何も出来なかったのに対してベロッティはボールを収めるということが出来てきたところですね。

ゴールに迫るプレーはヴィオラのCBがしっかり防ぎましたが、シャドーの位置にいるファルケは比較的自由にプレー出来てしまっていたと思います。

あとはセカンドボールを全て拾われたのも大きいですね。

メイテリンコンといった強い中盤を誇るトリノはどこも球際が強く、ヴィオラは全く太刀打ち出来ませんでした。

だから上手くいった攻撃はキエーザの陸で運ぶプレーから生まれてますよね。

グラウンダーで小さく速いパスを心掛けていればもっとカウンターが回ったはずです。

それを中盤のサポートの無さと守備陣の展開力の無さが相まってひたすら高いボールを前に送るだけになっていたため、あんな訳の分からない支配のされ方になってたわけです。

 

ここの責任は中盤だけでなくエイセリックにもあります。

グラウンダーで小さく速くをやろうとしていたのが左サイドのビラーギだと思うのですが、それを縦で貰おうとするわけでもなく、受けたパスはファーストタッチで全て奪われ、仕方なくキエーザがドリブルで生み出したチャンスもモタモタしている間に無駄にしてしまいます。

最低ですね。

 

 

この試合が攻め込まれる展開になったのは必然で、そこは大して問題じゃありません。

活性化されなかった前線も残念ではありますが、ここでシメオネピアツァと外したことに大きな意味があると思ったので後半開始という早いタイミングで次の手を打った事も含めてここもそれほど大きな問題ではありません。

ただ、これが機能しなかったことによって戦術的な多様性に欠けることがまた一つ証明されてしまったことについては問題ですが。

 

では何が問題か。

チーム全体のイメージ共有のされてなさです。

昨季連勝してた時はチーム全体でどう攻めてどう守るかが共有されていたために苦しい展開でも勝ち点3に結びついていました。

今はどうでしょう。

ヴィオラの攻撃と聞いて思いつくのはキエーザのカットインシュートくらいのものです。

昨季はベナッシの飛び出しやサポナーラのアイデア、ビラーギのアーリークロス、ヴェレトゥの持ち上がりから空いたスペースにシメオネ&キエーザバデリの針の穴を通すスルーパスと道筋が数パターン見えていました。

これが今全く見えない。

おそらく選手も見えていない。

ここに大きな問題があるわけです。

この試合でのコーナーキック、ゴール前の混雑の一段後ろで構えたキエーザがフリーの状態でグラウンダーのシュートを放つ場面がありました。

あれは今後のヒントの一つになるかもしれません。

そしてこの試合のトリノのシャドーや中盤のポジショニングを上手く使った、ラグビーのような推進しながらの小さなマイナスへのパス回しもヴィオラが使えれば迫力ある攻撃になるかもしれません。

 

ピオリの限界という声も少なくありませんが、僕はこの試合がピオリの限界を決める試合にはならないと思っています。

ただ、次のホームでのローマ戦は良くも悪くもターニングポイントになり得るかもしれません。

僕はピオリを信じているので、ここで進化を見せて欲しい。

 

ユーヴェやナポリでもアウェーでは苦しい展開になって当然です。

だから展開自体に問題はない。

違うのは彼らは勝つことです。

僕らは引き分けた。

ここに大きな差があります。

アウェーではどんなゲームであれ勝てばそれでいいんです。

内容まで求めないといけないのはホーム。

だからアタランタ戦やカリアリ戦が問題なわけです。

 

ここまで多くの勝ち点を落としました。

落としすぎました。

昨季はここまでで勝ち点16取ってます。

今季は15。

大改革で序盤は仕方ないと言っていた昨季以下です。

ここから取り返す必要があります。

次節、アルテミオ・フランキでローマから勝ち点3を掴みます。

紫の百合はまだ枯れない。

 

 

ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。  

拙い文章読んでくださってありがとうございました。