メルカートが閉じました。
あとはトルコ方面への放出があるかどうか。
最終日に珍しくかなり動きのあったヴィオラ。
皆さんはどう見るでしょうか。
アタランタ 7.0
主な獲得
・ザニオーロ
・レテギ
・ブレッシャニーニ
・サマルジッチ
・ベッラノーヴァ
主な放出
・パロミーノ
・コープマイネルス
・ムッソ
・ハテブール
・ホルム
らしくない大型補強っぷり。コープマイネルスマネーが獲得に回りましたね。多くのライバルが新体制を迎え、選手の入れ替わりも激しかったので、本気で国内タイトルを狙いにきてるのかもしれません。が、流石にスクデットの本命とまでは言えないかなと。
獲得した選手はどれも能力には疑いなく、グッドプレーヤー揃いですが、国内屈指とは呼べないレベル。ここからガスペリーニがどう育てるかに期待です。
ボローニャ 5.0
主な獲得
・ホルム
・エルリッチ
・カンビアーギ
・ダリンガ
・ポベガ
主な放出
・ザークツィー
・カラフィオーリ
・サーレマーケルス
・スマオロ
・クリステンセン
ミラクルを呼んだチアゴ・モッタがユーヴェに引き抜かれたことで、監督はイタリアーノに。これまたすごい貧乏くじ。昨季の大黒柱だったザークツィーとカラフィオーリがいなくなって、代わりにトゥールーズの大型FWダリンガやサッスオーロのエルリッチらを獲得。流石にメンツは見劣りするかなと思います。これはもう仕方ない。
イタリアーノに三大会を同時に戦った経験があるのはプラス材料だと思いますが、CLとECLでは訳が違います。今季もCL出場権を争えるかというと難しい気がしますね。
カリアリ 6.0
主な獲得
・ルペルト
・ゾルテア
・アドポ
・パロミーノ
・ピッコリ
主な放出
・ナンデス
・マンコース
・ショムロドフ
・ペターニャ
毎年のようにステップアップの噂があったナンデスが遂にチームを去りました。ラパドゥーラとパヴォレッティというセリエファンならお馴染みのベテランFWを抱えますが、スターティングはピッコリとルヴンボの若手コンビ。昨季課題だった守備の改善にルペルトを獲得出来たのは大きいです。
昨季はラニエリが残留という大仕事を成し遂げて引退するという感動的なシーズンになりましたが、今季率いるのは残留請負人のダヴィデ・ニコラ。ただ、陣容としてはやはり一段劣りますね。ルペルトやラズヴァン・マリンら、某セリエ解説者の大好き選手らも揃ってるので、なんとか頑張ってもらいたい。
コモ 6.5
主な獲得
・ベロッティ
・レイナ
・モレノ
・ヴァラン
・セルジ・ロベルト
主な放出
・センペール
・ベッレーモ
・エンサメ
・ジョアッキーニ
・クルト
監督はセスク・ファブレガス。嘘みたいな大型補強ですね。昨季のモンツァ超えてますねこれ。とはいえ、ネームバリューで試合の結果が決まるわけではありません。
どうやらヴァランは怪我で使えないようですね。ポリバレントなセルジ・ロベルトをどこで使ってくるかが気になりますが、彼はいわゆる王様タイプではなく、周りのレベルが高いチームでこそ輝く縁の下の力持ちタイプだと思うので、その真価をコモでどこまで発揮できるかは気になります。
エンポリ 6.0
主な獲得
・エスポージト
・ヴィーティ
・ソルバッケン
・コロンボ
主な放出
・カンビアーギ
・カプリーレ
・ニアン
・ルペルト
・ラズヴァン・マリン
ダヴィデ・ニコラのもと、ギリギリで残留を果たしたエンポリ。今季はダ・ヴェルサが率います。いやしかし、マジですごいなニコラ。
主力の放出がかなり多く、昨季軸だった選手は8割いません。ただ、後釜は上手く見繕えたように感じます。特にカンビアーギやカンチェリエッリに加えて、カプートやニアン、デストロの去った前線が、コロンボ、エスポージト、ペッレグリ、ソルバッケンら若手主体になったのは注目です。開幕2節目ではまさかの敵地でローマに大金星。ボローニャ、モンツァの中位組にもドローで勝ち点を得てますね。こういうしぶとい勝ち点の拾い方が出来るチームは残留争いに強いと思います。引き続きエンポリで頑張るマレーとジュルコフスキにも期待です。
フィオレンティーナ 6.5
主な獲得
・ケン
・ポングラチッチ
・デ・ヘア
・グドムンドソン
・コルパーニ
主な放出
・ニコ
・ミレンコビッチ
・エンゾラ
・カストロヴィッリ
・ボナヴェントゥーラ
ヴィオラも今季は例年以上に入れ替わりが激しかったですね。監督が変わったので仕方ないでしょう。ケンやボーヴェら、パッラディーノの希望に沿ったメルカートになったのではと思います。
昨季の得点源だったニコやボナヴェントゥーラの穴をグドムンドソンやコルパーニらが埋められるかどうかが鍵になると思います。また、心配だった中盤をボーヴェ、カタルディ、リチャードソン、アドリで盤石に。リチャードソンは早くも良さげな雰囲気を見せています。
前線は左からグド、ケン、コルパーニになると思いますが、その控えが少し心許ないのが気になります。なるべく早く新監督の哲学を浸透させたいものです。
ジェノア 5.5
主な獲得
・ピナモンティ
・ミレッティ
・ゴッリーニ
・ザノーリ
・ノートン・カフィー
主な放出
・レテギ
・グドムンドソン
・マルティネス
・スペンス
・ストロートマン
ボローニャの陰に隠れた昨季のサプライズの1つだったジェノア。ジラルディーノは良いチームを作りました。ナポリに次ぐ11位フィニッシュは立派すぎる成績です。が、ボローニャ同様に主力は引き抜かれましたね。超新星グドムンドソンはニコの後釜としてヴィオラへ、アッズーリにも呼ばれるようになったレテギはアタランタへ移籍。ピナモンティとヴィティーニャでその穴を埋めます。
ビッグクラブでない限り、引き抜かれた選手の穴を獲得選手で100%埋めるのは不可能に近いので、物足りなくはありますが、最低限出来る仕事はしたかなと思います。僕の大好きなバデリが主将でアンカーとして重宝され続けているのがとても嬉しいですね。
インテル 6.5
主な獲得
・ジエリンスキ
・タレミ
・マルティネス
・アレックス・ペレス
主な放出
・アウデーロ
・センシ
・サンチェス
・クラーセン
動きは少ないですが、まぁそりゃそうだわな。補強いらないでしょという完成度ながら、ジエリンスキやタレミをフリーで獲得。上手すぎる。しかもベテランのゾマーの後任候補としてマルティネスを確保するという盤石っぷり。スクデット候補筆頭は変わらずです。
何より大きいのは、ラウタロの契約延長でしょう。で、派手に動いたアタランタを4-0で粉砕と。誰が止められるんだこれ。
ユヴェントス 7.0
主な獲得
・ドウグラス・ルイス
・ケフレン・テュラム
・ニコ
・コープマイネルス
・コンセイソン
主な放出
・ケン
・アレックス・サンドロ
・ラビオ
・キエーザ
監督が変わるタイミングで、キエーザやラビオ、サンドロ、シュチェスニーといった旧主力組とお別れし、新戦力を迎えたのはおそらく正解。開幕戦から若手がスタメンに多く名を連ねているのが不気味です。監督の力量と将来性は十分で、残念ながらインテルに次ぐ勢力ではないかと思いますね。獲得だけ見たら国内屈指の充実ぶりです。
しかし、ラビオをフリーで手放し、キエーザを格安で売って、コープマイネルスやニコ、ドウグラス・ルイスらを高額で獲得しています。全然調べてないので分かりませんが、会計的に大丈夫なんでしょうかね。
ラツィオ 4.5
主な獲得
・カストロヴィッリ
・ディア
・ノスリン
・チャウナ
・ジゴ
主な放出
・カタルディ
・フェリペ・アンデルソン
・鎌田
近年の「ラツィオと言えば」な選手をほとんどと言っていいほど失ったラツィオ。いやこれ、マジで大丈夫か...?
とりわけ前線は心配で、昨季もミリンコビッチ=サビッチの穴を埋めきれない印象でしたが、今季はそれが加速しそうな予感です。
監督のバローニは、昨季に戦力ダウンの著しかったヴェローナを13位で残留に導いています。手元の戦力で戦う術を持った指揮官が上位クラブでも手腕を発揮できるかどうかですね。頑張れ、カストロヴィッリ!
レッチェ 6.0
主な獲得
・クリバリ
・レビッチ
・ボニファーツィ
・ピエレット
・テテ・モレンテ
主な放出
・ポングラチッチ
・ピッコリ
・ヴェヌーティ
・アルムクヴィスト
・ジャンドレイ
ミレンコビッチの後釜としてポングラチッチがヴィオラに引き抜かれたものの、愛され筋肉のバスキロットは現在。また、ポングラ&ジャンドレイマネーで、他のポジションにも実にコルヴィーノらしい他国からの積極補強を敢行してますね。これがハマれば、レッチェからサプライズタレントが出てくるかもしれません。開幕2節こそアタランタ、インテル相手に敗れたものの、これはそんなに問題ないでしょう。
ミラン 6.0
主な獲得
・モラタ
・パヴロビッチ
・エメルソン・ロイヤル
・フォファナ
・エイブラハム
主な放出
・ジルー
・ケアー
・アドリ
・シミッチ
・ポベガ
ミランにスクデットをもたらし、CLベスト4にまで導いたピオーリが去って、フォンセカがやって来ました。ローマではイマイチだった印象ですが、今回はどうなるでしょうね。
ジェコの後任がモラタはどうなのかと思ってましたが、土壇場でエイブラハムがローマからローン加入。こっちの方がハマりそうな予感です。
Twitter見てる感じ、ここまであまりファンの評価は高くなさそうです。メルカートの評価としては主力の放出が少ない分、悪くないように思いますが、強力な補強が出来たかというとそれもまた微妙な気はします。
モンツァ 4.5
主な獲得
・センシ
・ビアンコ
・ペターニャ
・フォーソン
・ヴァローティ
主な放出
・ディ・グレゴリオ
・コルパーニ
・コロンボ
・パプ・ゴメス
昨季の大型補強が嘘のような戦力ダウンっぷりです。ネスタはかなりしんどいですね。ペッシーナやボンドらは残ってますが、カルボーニ、コルパーニの穴を埋めるための補強が出来ているとは思えません。ヴィオラからビアンコが修行に行ってます。まずはスタメンを勝ち取って、さらなる進化をしてもらいたい。彼がヴィオラでやれるかどうかは今季のモンツァでの結果次第と言えそうです。
ナポリ 6.5
主な獲得
・スピナッツォーラ
・ブォンジョルノ
・ルカク
・マクトミネイ
・ギルモア
主な放出
・ゴッリーニ
・デンメ
・ジエリンスキ
・ナタン
・カユステ
ジエリンスキのフリー退団は痛いですが、それ以外の放出はまぁ妥当。その一方で獲得リストには実力者を揃えているので、名将コンテをもって昨季のリベンジに燃えているのが分かります。問題は、これらの補強がおそらくオシメンのPSGへの移籍金あってのものだと思うので、こちらもお金大丈夫なのかという点です。そもそも自分の欲した選手で勝負するコンテと、監督と揉めがちなADLの相性が心配だったのですが、そこもこの先の懸念点です。監督の力量と実績は今季のセリエでナンバーワンだと思うので、嫌な相手であることには変わりないですね。結局移籍が実現しなかったオシメンはどうなっちゃうのでしょうか。
パルマ 6.5
主な獲得
・鈴木
・アルムクヴィスト
・カンチェリエッリ
・ヴァレーリ
・マンデラ・ケイタ
主な放出
・アンサルディ
・ベジッチ
・コラク
・パルティピロ
昨季セリエBを制覇したパルマはメルカートに大きな動きを見せず。Aに上がったからと焦らず、Bで培った土台をもとに戦う構えです。
これが開幕から吉と出ていて、ヴィオラもかなり苦しめられました。特にCFのボニーがヤバすぎる。なんだあれ。重戦車じゃん。GKの鈴木もハマってますね。
開幕が良かったからといって良い順位で終われるというわけではありませんが、今季のパルマはその期待が出来そうな気配です。昨季のジェノアのようなイメージ。強いね。
ローマ 6.0
主な獲得
・スーレ
・コネ
・ドフビク
・レ・フィー
・ダール
主な放出
・レナト・サンチェス
・アズムン
・ルカク
・アワール
・ボーヴェ
昨季は目を引く大型補強を見せ、メルカートの主役の一つだったローマですが、結果的にはむしろ失敗。その多くが1年で首都を去ることになりました。
今季はディバラの去就問題から始まりましたね。サウジ移籍が決まったかのように見えましたが、残留を決意。ロマニスタにとってこれ以上の喜びはないでしょう。しかし、代わりにプリマのボーヴェがヴィオラに移籍してしまいます。大事に育てるよ。
最終日にエイブラハムとトレードが決まったサーレマーケルスは何となくローマに合いそうな予感がします。過去2シーズンほどの派手さはありませんが、個人的には今季の方がローマらしい補強な気がしてますね。
トリノ 6.5
主な獲得
・ココ
・ソサ
・ヴァルキエヴィツ
・アダムス
・マリパン
主な放出
・ブォンジョルノ
・ベッラノーヴァ
・ペッレグリ
・ジジ
注目の若手CBブォンジョルノがナポリに引き抜かれただけでなく、ジジやリカルド・ロドリゲスというトリノの最終ラインを支えたメンバーが一斉に退団。代わりにDF陣を多く補強した。
まず、モナコからベテラン長身CBのマリパン。また、ラス・パルマスの主力ココをブォンジョルノの後釜として確保。昨季大きく力をつけたベッラノーヴァの代わりにはアヤックスからソサを獲得。抜けたところを適切に補強してきた印象です。これが功を奏してか、カンピオナートは2勝1分の好スタート。特にココはブォンジョルノの代役として申し分なさそうです。
ウディネーゼ 5.5
主な獲得
・ブラーボ
・サンチェス
・ルイ・モデスト
・サヴァ
・カールストローム
主な放出
・ワラセ
・サマルジッチ
・ジョアン・フェレイラ
・ペレイラ
・ペレス
長年ウディネの残留に貢献してきたワラセが遂に退団。また、サマルジッチやネウエン・ペレス、ジョアン・フェレイラらもクラブを去りました。この穴はそう簡単に埋まりません。ただ、残したかった選手は守れたように思います。エースのルッカに注目株ロヴリッチ、元フランス代表トーヴァンに守備の要ビヨル。これに期待の若手ブラーボも加わって、残留争い組の戦力としては、前線はかなり贅沢な部類。長らく負傷中のデウロフェウの復帰が待たれますが、カルチョファンとして何より嬉しいのはサンチェスが戻ってきたことですね。
ヴェネツィア 5.5
主な獲得
・ダンカン
・ニコルッシ
・ドゥンビア
・オリスタニオ
主な放出
・テスマン
・モドロ
・デンベレ
・ヤヤロ
・ピエリーニ
インテル移籍が破談になり、続いてヴィオラ移籍も破談になったテスマンは結局リヨンへ移籍。代理人というやつは本当に厄介ですね。
昇格組にありがちな上位陣からの大量レンタルではなく、パルマ同様、基本はセリエBを戦ってきたメンバーを軸に考えている様子。基本的にはそれでいいと思うけど、さすがにメンツ的にはちょっと見劣りするかな。監督はご存知ディ・フランチェスコです。去年率いたフロジノーネは悪くなかったんですが、最終節でウディネーゼに敗れて惜しくも残留ならずでした。そのリベンジとなるでしょうか。なんだかんだ言って、テスマンの穴は大きいと思うので、そこはダンカンが埋めてくれると信じます。彼はまだAでやれますよ。
ヴェローナ 5.5
主な獲得
・ハロイ
・ブラダリッチ
・カスタノス
・テングステット
・リヴラメント
主な放出
・フォロルンショ
・ノスリン
・アンリ
・チェッケリーニ
・カバル
例の如く、嘘みたいに昨季までの戦力がいなくなってますね。ユヴェントスにカバルが引き抜かれ、ラツィオにノスリンが引き抜かれ、フォロルンショはローンバックでナポリに帰りました。信じられるのはラゾビッチだけです。あと、意外にもススロフが残りましたね。
毎回代わりに連れてくる選手に「大丈夫かそれで」と思うんですが、不思議なことに大丈夫なんですよね。今季も開幕戦でコンテナポリをボコボコにしてます。なんでだよ。しかもハロイ、モスケーラ、リヴラメントと新戦力がちゃんと活躍してるんですよね。まぁ次節でユーヴェに0-3でやられてるんですが。
中盤のベテラン、ドゥダがかなり良いので、彼が残留のキーマンになりそうです。
今季、メルカートの王者はいませんね。
売却も獲得もどちらも上手く立ち回ったチームはないんじゃないですかね。
あー、でも、バランスが一番いいのはアタランタかもしれません。
獲得だけで見たらユヴェントスだと思いますが...
始まってみたら、どこもかしこも不安要素かかえてそうです。
監督の戦術と新戦力が馴染むまでの成績は最終順位にはさほど影響しないでしょうから、まぁしばらくは様子見です。
最後に今季の最終順位予想です。
1. インテル
2. ユヴェントス
3. アタランタ
4. ナポリ
5. ミラン
6. フィオレンティーナ
7. ローマ
8. トリノ
9. ラツィオ
10. ボローニャ
11. パルマ
12. ウディネーゼ
13. ジェノア
14. ヴェローナ
15. エンポリ
16. カリアリ
17. レッチェ
18. コモ
19. モンツァ
20. ヴェネツィア