アルノ川の畔から

セリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。ヴィオラ中心に色々書きます。

個人的クラブ観測【サンプドリア〜ウディネーゼ編】

サンプドリア

主な補強:

主な放出:ヤンクト、ケイタ・バルデ 等

 

 一昨季、ディ・フランチェスコの率いたサンプドリアは、一時降格圏まで沈む。どん底からチームを建て直し、軌道に乗せたのはご存知クラウディオ・ラニエリである。守備の要となる選手がいなかったところに吉田麻也を迎え、堅実なサッカーで昨季は9位まで順位を上げた。

 ラニエリがチームの素地を築き、その後を継ぐのが元パルマのダヴェルサである。守備を念頭においた分かりやすいリアクションサッカーは、ジェルビーニョやクルゼフスキを持たないサンプドリアにどうハマるか。補強がないのは気になるところ。

 

 

【エラスヴェローナ

主な補強:フラボッタ、イリッチ 等

主な放出:ロヴァート、ディマルコ 等

 

 昇格組だったヴェローナの順位を押し上げ、クンブラやペッシーナなどの才能を開花させたイヴァン・ユリッチ監督が引き抜かれた。代わりに就任したのは、サッスオーロやローマで実績のあるディ・フランチェスコである。ただ、ここ数年はサンプドリアカリアリとあまり目立った成績をあげられずに解任されており、どちらかと言えば不安要素となってしまう。

 CBロヴァートの穴は残ったメンバーを見るとなんとかなりそうだし、ザッカーニやバラク、ラゾヴィッチらが残っているのもポジティブだ。あとはモンティーポが守護神シルベストリの穴を埋められるか、そして、FWカリニッチが全盛期のパフォーマンスを取り戻せるかどうか。全てはEDFの手腕にかかっている。

 

 

ジェノア

主な補強:シリグ、ファンフースデン 等

主な放出:ペリン、ショムロドフ 等

 

 ベテランを上手く使いながら堅実なチームづくりを進めたジェノアは、今季もバッラルディーニが率いる。ただ、今季もやはり抜けた穴が大きい。チームの第二得点源であったショムロドフとスカマッカを失い、ピアツァ、ザイツ、ザッパコスタらもジェノヴァを去った。何よりここまでゴールマウスを守ってきたペリンがもういない。

 彼らの代役として、ファンフースデンやブクサ、サベッリらを獲得。GKにはトリノからシリグを補強した。あとは、昨季11ゴールをあげたデストロが今季どれだけ調子を上げられるか、ショムロドフとスカマッカであげた16得点をどう補うかが鍵になる。

 

 

ボローニャ

主な補強:アルナウトビッチ、ボニファーツィ 等

主な放出:ダニーロ、ポーリ 等

 

 トッテナムアタランタが狙っていた冨安は簡単な値引きを許さず、ここまで守り抜いている。オルソリーニやスハウテン、スコフオルセンら主力メンバーも揃い踏み。ストライカーがいない弱みも、今季はアルナウトビッチという実力者を迎えて万全の体制である。

 どこを見ても大きな穴はなく、順位を上げてきても不思議はないが、毎年そう言われながら二桁順位に沈んでいるのも確か。コッパ・イタリアではセリエCからBに上がってきたばかりのテルナーナに負けているのも気になる。とにかくチームにとってもミハイロビッチにとっても、今季で目に見えた成果が欲しいところ。

 

 

フィオレンティーナ

主な補強:ニコラス・ゴンザレス、マレー

主な放出:ペッセッラ、リベリー 等

 

 監督人事でトラブル発生も、スペツィアからイタリアーノを引き抜いた。ここまで得点源のヴラホビッチを守り抜き、延長困難とみられていたミレンコビッチもチームに残る決断をした。昨季の戦力を概ね留めているのは良い傾向だろう。ただ、必要な補強枚数のわりに動きが遅いのが気になるところ。

 不安要素は売却となるであろうリローラの後釜と、昨季まで使われなかったWG。また、ヴラホビッチの控えも心許ない。リベリーやペッセッラといった精神的支柱を失ったことも、チームにどう影響してくるか。まずはチームを順位表の左半分に戻したい。

 

 

ウディネーゼ

主な補強:シルベストリ、パデッリ 等

主な放出:ムッソ、デ・パウル 等

 

 要であったデ・パウルを失った。もはやこの一言で来季のウディネーゼの状況を表すには十分である。彼ほどの選手の後釜を用意するのは簡単でないが、財政の問題がさらにそれを困難にする。順位争いの直接的なライバルもそれほど補強が進んでいるわけではないが、余裕をもって残留を決められそうかというと、疑問符がつく。

 守護神ムッソの代役はヴェローナから引き抜いたシルベストリで問題ないだろう。伝統の育成能力で、若手戦力をどこまで進化させられるかがシーズンを左右する予感。

 

 

続く