vsサッスオーロ 採点
僕が本格的にフィオレンティーナだけを応援し出したのは最近で、モンテッラ期のユーヴェ戦の大逆転劇からです。
しかし、マイペースに応援し出したのはそれよりしばらく遡ってドイツW杯のあたりからだったように記憶しています。
あれから色んなゴールを観てきましたが、僕が個人的に一番好きなゴールは、実は最近のソウザ期に生まれています。
15-16シーズン、アルテミオ・フランキで迎えたサッスオーロ戦です。
3-1で勝利を飾った試合なのですが、その2得点目が僕の一番好きなゴールなんです。
混雑したゴール前。
イリチッチがバイタルから左の奥に振ります。
それを受けたのがマルコス・アロンソ。
単純なクロスを予測していた相手DF全ての裏をかいて再度バイタルに折り返し、待っていたのはフリーのチッチ。
ダイレクトで蹴り込んでのゴールでした。
あれ以来、サッスオーロ戦はこのゴールをいつも思い出します。
この試合もアウェーでしたが、あの一点を思い出してカンピオナートに反撃の狼煙を上げてくれると信じていました。
甘かった。
ユーヴェ戦の採点記事で、ここが底だとは思えないと書きました。
僕の予感は正しかった。
きっとヴィオラはまだ落ちる。
そして今日の試合終了のホイッスルがステファノ・ピオリへの別れの挨拶です。
さらばミステル。
恨みはしません。
むしろ感謝しています。
どうか次のクラブでは偉大な成功を収めますように。
採点です。
ラフォン 5.0
気の毒である。良いセービングは何本もあった。しかし、2試合で6失点だ。最後尾から修正をかける必要があったのは間違いない。
ペッセッラ 6.0
守備においては唯一奮闘した選手である。一対一ではほとんど負けた記憶がない。そして何より最後のアシストにカピターノとしての意志を感じた。
ミレンコビッチ 4.5
序盤のビラーギとの意思疎通の出来てなさはビラーギよりも中央のミレンコビッチに非がある。相手攻撃陣への対応にしても全てがお粗末な出来だった。
ビラーギ 5.5
クロスはやはり一級品。中盤が酷すぎて攻撃参加どころでなかったのが残念である。ピラーギにとって不運な試合だった。
ロウリーニ 4.0
ヘンテコなクロス。繋げないし1人で守れない。カバーリングは出来ないし逃げ道も作れない。この試合で彼に何が出来ていたのか僕に教えてほしい。
ヴェレトゥ 6.0
可哀想という他ない。ただ1人ボールを受けに行くも、その後のサポートが誰もいないため囲まれてしまっていた。ロストに責任はない。ただ、アイデアに欠けていたのは事実である。
ベナッシ 5.5
攻撃に可能性は感じた。事実、1ゴールを挙げている。しかし、やはり中盤は組み立てが出来なければ話にならない。蕎麦屋のカレーが美味くたって蕎麦が不味けりゃ客は入らない。
エジミウソン 4.0
次の試合からスタメンに呼ばれたら自分から辞退していただきたい。戦術理解度はセリエ最低レベル。無駄なロストに全く無意味なポジショニング。2得点に絡んでいなければ評価は3.0である。
ピアツァ 4.0
加入からここまでパフォーマンスに一切のブレがないのは評価に値する。ヴェレトゥやペッセッラ並みの安定感である。二度と出場しなくて良い。
ジェルソン 5.0
試合から完全に消えていた。ボールを受けに行っても全て裏目に出る結果となった。プレーから意図が読み取れなかった。
ヴラホビッチ 5.0
この評価はもう気にしなくていい。付けざるを得ないためこの点数を付けるが、どう考えても責任は他にある。しかし良かったとは言わない。トレーニングを積んで成長してほしい。
キエーザ 5.0
負傷が響いていたのがパフォーマンスから分かる。期待していたプレーはなかった。コンディションの問題なので仕方ない。
シメオネ 6.5
ラッキーではあるが、待望のゴールである。この一点が次に繋がることを祈っている。
ミララス 7.0
最後のワンプレー以外に評価するところはない。しかし、最後のワンプレーには感謝しかない。1点を追いかける後半残り15分の場面で投入された前線の選手に求められるのは献身的な守備でも組み立てでもない。ゴールである。見事だった。
良い意味でも悪い意味でも大きな引き分けになりました。
皆さんはどちらの意味で試合終了のホイッスルを聞いたのでしょうか。
ちなみに僕は、良い意味の方で受け取りました。
後者はEL圏を狙うという視点での引き分けです。
直接的なライバルに勝てませんでした。
悪い意味で大きな勝ち点1です。
前者は降格圏を争うという視点での引き分けです。
格上相手にギリギリ引き分けてみせました。
良い意味で大きな勝ち点1です。
今のフィオレンティーナは降格するチームです。
今降格圏にあるチームよりもはるかに弱い。
あるいは、セリエBで戦うチームよりも。
一体何を語れば良いのかも分かりません。
少しずつ、筆を進めていこうと思います。
とにかく中盤が酷すぎる。
前半からゲームの主導権は完全に握られ、反撃の可能性すら見せられぬ有様でした。
リズムや連携、その他全ての面で穴になっていたロウリーニのところにヴェレトゥがサポートに入り、そのヴェレトゥから受ける中盤の選手がいません。
バデリと違ってヴェレトゥは1人で組み立てのできるタイプの選手ではありません。
エジミウソンとベナッシのポジショニングの問題です。
しかし中盤の修正はゼロのまま試合が終わりました。
この時点で色々と終わったなという印象です。
失点シーンもコメントのしようがないやられ方でしたが、僕が危機感を覚えたのは失点の場面ではありません。
その直後、キックオフの場面です。
もし見返す気力がありましたら、見てみてください。
前線中盤が前に並び、一気に前に出ようとします。
そしてセンターサークルからCBのミレンコビッチにボールが渡されるのです。
DFから中盤へのボールの受け渡しと展開が全く出来ておらず、前線まで一切ボールが回ってない中で、全員が前に並んで展開の苦手なミレンコビッチに任せてしまうんです。
一体何を狙ったリスタートなんでしょう。
実際、すぐに上手く回らず苦しい展開になります。
これには現状の深刻さと遣る瀬無さを感じずにいられませんでした。
はっきり申し上げておきます。
今のミレンコビッチはマンチェスターUでは通用しない。
噂されている移籍が全て実現したとして、おそらく通用するのはビラーギただ1人。
技術、組織、経験、これら全てがフィオレンティーナにはない。
何より勝とうという気持ちが9割の選手から感じられない。
特に、ピアツァ、エジミウソン、ロウリーニの3人は心の底から二度と見たくない。
多くのフィオレンティーナファンが失望した試合だったと思います。
僕もその1人です。
僕はこの先何があっても応援し続けます。
しかし覚悟しておく必要はあるでしょう。
しかしその資格はあります。
セリエAを戦い続けるために最後のミララスのゴールは不可欠でした。
大きな同点弾です。
最後に、フィオレンティーナのプリマ出身で昨季サッスオーロに移籍したババカルがこの試合でゴールを挙げました。
ババカルは手のひらを広げて両手を少し上げ、少し俯き、ただ無表情に、でも少し哀し気にチームメイトの祝福を受けました。
僕は心から彼のゴールを祝福します。
ありがとうババカル。
僕はそのリスペクトの気持ちが嬉しかった。
過去最低のフィオレンティーナです。
僕は最後まで応援し続けます。
どうかこれを読んでくださる同志の皆さんも同じ気持ちであることを祈っています。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。