3ヶ月に及ぶプレシーズンマッチ
ヴィオラのシーズンが終わりました。
アタランタ戦敗北です。
無残に散ったフィオレンティーナを見るのが辛く、あまり更新する気になれませんでしたが、思うことがあったので少しだけ。
チームを批判するつもりはもうありません。
選手や監督も同様であり、故に採点はしません。
これで、上を見ることも下を見ることも横を見ることもなくなったわけです。
つまりはここから先の試合全て自分たちの姿を見ることになります。
他クラブの結果なんてもはやどうでもいいのですから。
するとそれが意味するのはもうプレシーズンマッチですよね。
残りのリーグ戦も含めて、長いプレシーズンマッチが始まります。
ただ、少し特殊なのはメルカートまでまだ時間があるということです。
これは獲得選手の目星をつけるとかそういう話ではなく、まだ誰もチームを去ることはないということです。
僕は基本的にヴィオラに今所属している選手が好きで、今季のダメダメなヴィオラでも愛着が湧いてしまっています。
だからメルカートでの別れは正直寂しい。
このプレシーズンマッチが紫のユニフォームを纏った彼らを見ることの出来る最後の機会です。
で、あれば、観ないわけにはいきません。
次節サッスオーロ戦なんかは本当に上にも下にも全く影響のない試合ですが、キエーザやヴェレトゥと共に戦うことのできる残り僅かな時間です。
もはや誰が残るのかも分かりません。
キエーザとヴェレトゥ、ビラーギはもう留めることが難しいでしょう。
ユーヴェがキエーザに1億ユーロ用意してるなんて話もあります。
そんな大金積まれたらいくらなんでも拒み切れません。
ベロッティに心酔していたトリノの会長が彼につけた値札が1億ユーロです。
つまり、僕ら規模のクラブにとって1億ユーロなんてのはもはや天文学的な数字であり、抗いようのない圧倒的な力なわけです。
それに、欧州大会に出られぬチームにこれ以上キエーザを留めてはおけません。
彼にもキャリアがあります。
フィオレンティーナでキャリアを終えるのもある意味でカンピオーネだと言えるかもしれませんが、僕はそんな綺麗事でなく彼に文字通りのカンピオーネになってもらいたい。
具体的にはビッグイヤーを掲げて欲しいのです。
バロンドールなんていう本屋大賞くらいメディアの忖度が色濃く出る個人賞に興味はありません。
そしてヴェレトゥの「いつかCLに出たい」という夢も是非叶えて欲しい。
年齢的にも挑戦するにはいい頃です。
彼と彼の代理人は最後までメディアの報じ続けたナポリやその他のCL出場クラブとの会談を拒み続け、ヴィオラで満足と言いました。
そのリスペクトに感謝しています。
そしてビラーギへのビッグクラブの興味も無視できません。
僕はプリマの選手に思い入れがあるので、個人的にビラーギはインテルに移籍して欲しいなと思っています。
また大幅な刷新があるでしょう。
チームやメンバーへの思いも積み直しです。
バンディエラは夢でありますが、マナーゲームとなった今のサッカー会において中小クラブで下部出身のバンディエラの実現を試みるなど浅間山でユニコーンを探すのと同義です。
もうすぐまた金というナイフで自尊心を抉られ続ける地獄がきます。
ベルナルデスキをライバルに売った時に僕らに流れた目に見えぬ血の味を覚えています。
心臓でなく、クラブサポーターとしての誇りが全身へと送る紫の血です。
来季はまた新しい戦いがあります。
勢いを増し続けるアタランタは今季戦った全てのクラブの中で最も強いクラブでした。
最後まで欧州大会出場権をかけて食らいつくトリノもまたマッツァーリのもとで強固な砦を築いています。
ベテラン超人クアリャレッラが衰えるどころかアッズーリ招集にまで至っているサンプドリアも格上の存在です。
今のフィオレンティーナはマランのカリアリやデ・ゼルビのサッスオーロ、センプリチのSPALと同格です。
かつてモンテッラのいたフィオレンティーナは目標CLノルマELというクラブでしたが、今は目標ELノルマ残留です。
誇りはそのままに、驕りは捨てましょう。
残り僅かな現チームでの戦いを見守り、共に再スタートを切りましょう。
メルカートで傷つけられた自尊心の借りを試合で返しましょう。
勝ちましょう。
僕はライバルチームのスクデットやコッパ・イタリアの制覇を祝うつもりなどありません。
そこへはいつかフィオレンティーナが登る。
この2戦の悔しさを僕らはきっと忘れない。
「輝きは傷の数だけ」と吉澤嘉代子は歌います。
戦ってる貴方は美しい。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。