高鳴る鼓動。
躍動。
歓声。
怒号。
試合終了の笛は日本時間で4:10。
もうすぐ長かった夜が明ける。
ラフォン 6.5
失点シーンはノーチャンス。あれはシュートでなく射撃である。触れたら死ぬ。それよりも3-1で迎えたピンチを凌ぎ切ったことを評価したい。
ペッセッラ 6.5
ペナルティエリア内で集中を切らさず、カバーリングも問題無し。キエーヴォ戦から短時間できっちり修正出来ている。それでこそカピターノ。
ウーゴ
出場時間が短すぎるため採点不可
ミレンコビッチ 6.5
アクシデントによりポジションチェンジも、すぐに順応。守備の強さは勿論、逃げもきっちり出来ていた。年齢に似合わぬ仕事をする。
ビラーギ 6.5
フロレンツィを張り切って出したグラウンダーのクロスから3点目となるムリエルのゴールが生まれた。成長が止まらない。もうインスタに誹謗中傷は書かれない。
ヴェレトゥ 7.0
今日も今日とて走りまくった。このゲームの失点が1で済んだことにはヴェレトゥも大きく貢献している。攻守にわたって見事。そして最後のシメオネへのフィードには度肝を抜かれた。
エジミウソン 6.5
ボールを失った後のプレッシャーが他の誰よりも遅い。一方で6点目となるシメオネへの縦パスは完璧だった。自らゴールに迫る場面もあり、変に色気を出さずにやれることをやろうとした点もいつもより良かった。
ベナッシ 7.0
試合を決めたと言っていい4点目を綺麗に抜け出して刺したのはベナッシだった。そう言う場面の得点力は流石の一言。5点目キエーザへのアシストも完璧だった。
ミララス 7.0
陰のMVP。視野、タイミング、アイデア、落ち着き、精度、それら全てが積み重ねてきた経験の賜物。最初の2つのアシストは何よりの価値がある。一つ一つのプレーが堅実ながらも美しかった。
キエーザ 8.5
2試合5ゴールの男に期待しないほうが無理である。DFの死角を突いて簡単に決めた1点目、スピードを生かした抜け出しから冷静に1対1を制した2点目、難しい高さの速さのクロスを完璧なトラップと向きを変えながらの強烈なシュートで刺した3点目。その他積極的な鋭いミドルも含めて、今日の全てのプレーにゴールを感じた。フェデリコ・キエーザこそフィオレンティーナである。
ムリエル 7.0
完全に警戒されており、サイドでプレーするよりも自由はなかった。にも関わらずワンチャンスをものにしてしまう頼もしさ。そしてDF全員の裏をかいて出したベナッシへのアシストにはセンスしかない。
ロウリーニ 6.0
急な出場もクオリティあるローマの前線をきちんと抑えてみせた。途中で見せた多対一の仕掛けには全ヴィオラサポが驚いたことだろう。
シメオネ 7.0
わずか20分足らずで2ゴール。どちらもシメオネに求めている素晴らしいゴールだった。特に7点目となる2ゴール目はロングフィードを前に走りながら見事なトラップで収めて冷静にフィニッシュも流し込んだ。これが復調の兆しになれば。
ジェルソン
出場時間が短すぎるため採点不可
前半戦あれほど点の取れなかった前線が、今なんと楽しそうにプレーすることでしょう。
ここ4試合で計16得点です。
徐々に花が咲き始めました。
前半からヴィオラは素早く強いプレッシャーでローマを苦しめます。
キエーヴォ戦でドッピエッタを記録したキエーザがファーストシュートとなる強烈なミドルを放つと、前半7分には先制点。
左に抜け出したミララスが複数人構えるローマ守備陣の間にグラウンダーのボールを入れると、ファーサイドに構えていたキエーザが守備陣の死角を突いて中に抜け出し簡単にゴール。
もうここまでで今日のこの2人は別格だと思わせてくれます。
そしてその11分後には追加点。
またミララスが高い位置をとっていたローマのDFラインの裏にスルーパスを送ると、反応したのは勿論キエーザ。
GKオルセンとの1対1を冷静に制してゴール。
キエーザはGKとの1対1が苦手なイメージがあったのですが、不思議と今日は決まる気がしました。
そういう時は得てしてイメージ通りの結果になるものです。
キエーザの今日の裏への意識は最後までローマを苦しめ続け、ローマは明確な解決策を見つけられぬままゲームを終えることとなりました。
また、後半途中に負傷してそこからスプリントが出来なくなり、続行は厳しいかと感じられた後半74分、ベナッシの低く速い浮き玉クロスに走りこんで完璧なトラップで勢いを殺し、そのままダイレクトで向きを変えながら強烈なゴール。
これでキエーザはトリプレッタ。
二試合連続の複数得点です。
天に掲げた背番号13。
スタジアム一杯に広げた両手。
なんと頼もしいものか。
月並みですが、かっこいいとしか言いようがない。
今日いつもと違ったのは前線のメンバーのみです。
シメオネに代わって真ん中にムリエルが入り、左にミララスが先発しました。
これが大当たり。
ムリエルとキエーザは縦に速く、常に裏を狙いながらもボールを持つと積極的に仕掛け、無視できぬ存在として敵を翻弄し続けました。
そしてこの攻撃を成り立たせる最大のキーマンとなったのがミララスです。
自身も裏のスペースを狙いながらバランスを見てトップ下気味に位置取り、前線でボールを落ち着かせる重要な役割を担っていました。
まさに経験のなせる業です。
彼はほとんどこの試合ミスを犯していません。
場面に応じて最適な判断を下し、それを高い水準でこなしています。
こんな選手が控えとはなんと勿体無い。
喫してしまった1失点には守備の甘さが出ました。
ラフォンが最後方から指示が出ていたのか分かりませんが、ペッセッラがゴールサイドを開けたのはマズかったですね。
今季は大量得点と大量失点が多いので、この先は守備を改善したいところ。
とにかくこれでベスト4。
アタランタvsユーヴェはアタランタがまさかの3-0でジャイアントキリングです。
僕はユーヴェと戦いたかったというのが本音ですが、どこが相手でも全力で戦うまでです。
サパタやゴメスの躍動するアタランタは今最も怖いチームです。
簡単にやらせてはもらえません。
でも、少しずつ夢が見えてきました。
ベスト4です。
まだこの夢は続きます。
5年前の借りを返せるように、まずはその舞台に立つために、次も勝利を期待します。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。