現チームで最愛の選手が最も移籍して欲しくないチームに旅立ちます。
何度も何度も加入報道が出て、その度にため息をついてきました。
そんな日々にも今日で終止符です。
ユーヴェ戦のRWBでのデビュー。
バデリからのアメイジングなパスをさも触ったかのように喜んで初ゴールかと思いきや、普通に触ってなくてバデリのゴールになりましたね。
ピオリ政権で最初の途中交代の時、ピオリと強くハグする姿もよく覚えています。
SPAL戦での弟ロレンツォとのハグも。
バティの代わりに誰がゴールを決めるのか?と聞かれた幼少期の映像で、「僕だ」と答えてましたね。
その通り、僕にとって思い出深いゴールがいくつもあります。
シーズン二桁得点した時が移籍する時だと以前言いました。
昨季、見事に達成してしまったもんですから、僕に引き留めは出来ません。
大好きでした。
めちゃくちゃ好きでした。
だから残念です。
紫のユニフォーム姿をもう見られないのが。
高額の移籍金ゆえ、新天地では厳しい目で見られることの方が多いでしょう。
彼の実力に見合った金額かといえば素直に頷けないのも事実です。
でも、少なくとも僕にとっては彼はカンピオーネにならねばならぬ逸材で、欧州の舞台で挫折を知り、さらに成長していかなければならないアッズーリの希望です。
才能のみを見れば、いつまで経っても順位表の真ん中にいるチームにいるべきじゃない。
嗚呼、それでも僕は貴方にフィオレンティーナのバンディエラになって欲しかった。
アルテミオ・フランキのサイドを駆け回っていて欲しかった。
フィオレンティーナの顔であり続けて欲しかった。
次のチームのサポーターにキエーザを愛してくれだなんて言いません。
そんな信頼は彼自身が勝ち取らねばならぬものですし、移籍した後はもう知りません。
僕にとって、ユヴェントスへの移籍とはそういうものです。
ヴェレトゥやアロンソを応援するように、キエーザを応援は出来ません。
次会うときは敵同士です。
もう二度と、フェデリコ・キエーザにForzaと言うことはないでしょう。
さよなら僕のヒーローだった人。