イタリアーノに求めるものは
気がつけば随分久しぶりの更新になってしまいました。
覚えてもらってますでしょうか。
現在、第11節を終えて6勝5敗の7位。
トリノ、アタランタ、ジェノア、ウディネーゼ、カリアリ、スペツィアに勝利。
ローマ、インテル、ナポリ、ヴェネツィア、ラツィオに敗北しています。
これ見たらわかる通り、基本的に下位相手には順当に勝って、上位相手に勝ち点落としてます。
長い目で見たら、取りこぼしが少ないことはかなり重要なので、ここまでは十分評価できますね。
ヴラホビッチが契約延長拒否したことでチームが崩れるのではという懸念もありましたが、上手くまとまっており、そのヴラホも11試合8ゴールと文句のつけどころのない結果を残してます。
昨季のヴラホビッチを年間通して見続けていない限り、ワンシーズン限りの活躍だと思っていた人も多いのではないでしょうか。
一昨季から観てる人にとっては、彼のパフォーマンスが向上の一途を辿っていることがよく分かると思います。
競り合いも勝てず、現地サポーターにはレンタルでBに行ったら?と勧められた一昨季。
シーズン後半に調子を上げ、点の取り方を覚えた昨季。
そして今季。
独りよがり感も払拭され、体を張ったポストプレー等、フィニッシュ以外の面での貢献も出来る様になってきました。
まだ伸びます。
1億ユーロ欲しい。
話を戻しましょう。
ここまで勝たなきゃいけない試合を落としたのはヴェネツィア戦のみ。
一方でアタランタ相手に勝ち点3を得ているので、ここはイーブンと見ていいでしょう。
サポナーラ&ソッティルの控えWG組も調子を上げており、試合毎にメンバーを少しずつ変えながら、戦ってますね。
ベストを探っているというより試合毎のベストを送り出しているような印象です。
誰が出てもチームの出来が変わらないことがマイナスになるわけないですね。
とまぁ、ここまで順調なんですが、鬼門はここから。
連敗を喫してこれ以上勝ち点を落としたくないユーヴェに、未だ無敗の好調ミラン。
ここで良くない崩れ方をすると、昇格組ながら躍進しているエンポリにも食われます。
さらにそこからサンプ、ボローニャと同格相手が続きますから、ここが前半戦の踏ん張りどころです。
最終の目標勝ち点が60なので、単純計算で前半戦のノルマは勝ち点30。
年内の残り8試合で12の勝ち点を得たい。
とすると、直近5試合は最低でも勝ち点6は欲しいところ。
欲を言えば勝ち点7以上を得たいです。
ここまで勝たなきゃいけない試合を勝つということは出来てます。
さらに積み上げるには、負け試合を引き分けに持ち込むことが必要です。
負け試合を勝ち試合にする力はまだありません。
でもドローにまでは持っていけるはず。
この先の格上戦で、イタリアーノにはこれを期待したい。
中盤の組み立ても攻撃の多彩さも、昨季までとは大違いです。
さらに評価出来るのは、第1節でローマのエイブラハムにDFラインをボコボコにされてから、急激にラインが整ったことです。
中央ラインのミレンコビッチ、ボナヴェントゥーラ、ヴラホビッチは不動で、その相方は常に変わります。
それでも上手く連携をとってやれてますよね。
途中出場で出てくる選手が結果を残せていることからも、意思疎通が図れていることが分かります。
格上相手の懸念点を挙げるなら、
・ニコ不在になると攻撃が手詰まってしまうこと
・前半はハイペースで優位に試合を進められるものの、後半スタミナ切れで強度を落とし、容易に逆転されてしまうこと
・時折見られる中盤のイージーミス
の三点が個人的に気になります。
二つ目がある以上、ここまで続けているハイペースの進め方とは別のアプローチが必要だと思います。
かと言って、ラツィオ戦のような何も起きない負け試合も苦しいですが...
一つ目を解決するためのキーマンは、おそらく今季の最終順位をも左右し得る選手になりますね。
それがカストロヴィッリとソッティルではないでしょうか。
この二人がもう一段階レベルを上げ、前者は格上相手でもある程度余裕をもってチャンスメイクし、後者はよりフィニッシュと一対一の精度を上げれば、ニコちゃん頼み解消のための一手になり得るはずです。
それが見えたのが、第11節のスペツィア戦でしたね。
サポナーラ&ソッティルの両WGも、カストロヴィッリ&ボナヴェントゥーラのメッザーラも素晴らしかったし、楽しかったです。
最後の三つ目は、格下相手であっても気になります。
勝ち試合をイージーミスで落としてしまうのが一番勿体無いですから、これは修正してもらいたい。
冬のメルカートでヴラホビッチを出してしまうなら、その分2人以上は計算できるFWが必要です。
加えて、本来夏に獲得するはずだった即戦力クラスのWGも迎えられたら最高ですね。
年末の順位でターゲットも変わってくるでしょう。
一戦も落としたくないのが本音ですが、ここはミクロでなくマクロ、というよりメゾの視点で行く先を見守っていきたいですね。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。