五里霧中
久しぶりに手放しで喜べる勝利でした。
ミラン戦、お見事です。
前線も守備陣もみんな良かったぞ。
こちらを格下に見て、数かけて崩しにこようとしてくる相手にはある程度戦えるのですが、攻撃に得点パターンとして確たるものが無いので、ドン引きしてカウンター狙いの相手だと全く話になりません。
そんな状態がシーズン開始からずっと続いています。
理不尽さがないんですよね、今のヴィオラの攻撃には。
サイドから分かりやすくクロス上げるしか手がない。
でも、だからといって空中戦に滅法強い選手が中央に構えてる訳でもない。
オフェンス面の大きな課題です。
ECLでブラガに2タテ、エンポリには引き分けましたが、ヴェローナとミランを倒して公式戦5戦負け無しとなりました。
結果だけ見れば好調ですが、ヴィオラサポーターでそこまで楽観視出来る人はいないでしょう。
なんせ順位表は25節が終わり切らない今現在でボトムハーフ。
欧州カップ戦常連組を除いてもボローニャ、ウディネ、モンツァの後追い状態です。
勿論まだシーズン半ばですし、残り13節残ってます。
が、6位のアタランタとは勝ち点差11。
欧州は未だ霧の中です。
望みがあるとすれば、コッパ・イタリアとECLでタイトルをまだ狙えることでしょう。
イタリアーノ解任を望む声も聞こえますが、僕としてはとりあえずこれが残ってるので、最低限今季いっぱいはイタリアーノで行ってほしいと思ってます。
采配に思うところはありますが、単純にイタリアーノさんが好きだというのもありますね。
監督に甘いタイプってのもあるのかな。
ちなみに残ったカップ戦の相手を見ておきましょう。
まずはコッパ・イタリア。
現在ベスト4で、次のヴィオラの相手はリーグ19位のクレモネーゼです。
コッパは準決勝がH&Aの2戦合計勝負になるため、中堅クラブ以下がここまで進んでも、多くの場合この準決勝で沈みます。
ヴィオラも例外でなく、ここ20年間の成績を見ると、ベスト8が6回、ベスト4が4回。
決勝まで進んだのは13-14シーズンの僅か1回だけです。
つまりこの準決勝がとにかく分厚い壁。
しかし今年は何故かベスト16でミランがトリノに敗れ、ベスト8でローマがクレモネーゼに敗れるというジャイアントキリングの嵐が対戦表の反対側で起きてますので、上位陣と一度も対戦することなくベスト4まで来てしまったわけです。
平たく言うとチャンスですね。
ちなみに準決勝で勝った方が、ユーヴェかインテルと対戦することになります。
順当にいけば優勝候補はこのどちらかですね。
ただ、一発勝負のカップ戦ならヴィオラやクレモネーゼにも大いにチャンスはあります。
続いてECL。
言うまでもないですか、現状コッパより難易度が高いのはこちらの方。
しかし、コッパと違って対戦相手のレベルとしてはインテル&ユーヴェよりヴィオラに近い相手ばかりです。
先の対戦カード次第では可能性は十分にあります。
現在ベスト16で、次の相手はトルコのスィヴァススポル。
...といってもよく知りません。
セリエに多少馴染みがあるのは、キエーヴォやジェノアに在籍経験のあるイサークというMFの選手くらいでしょうか。
現在トルコリーグで13位と伸び悩んでいる様子。
突破出来る可能性は低く無いはずです。
となると、残るベスト16のチームの中で厄介になりそうなのが、ラツィオ、ニース、ウェストハム、ビジャレアル、バーゼルあたりでしょうか。
ラツィオは相性が悪い。
リーグだけでいえば、上位7クラブとの直近7試合で最も勝ち点期待値が低いのがインテルとラツィオ。
どちらも0.5です。
対戦成績を見ればインテルが0勝5分5敗と勝ってないにせよ半分は負けてないのに対し、ラツィオは1勝2分7敗と、大きく負け越してます。
ちなみに最も相性が良いのはミランで、4勝1分5敗。
あとはあんまり変わんないです。
ビジャレアルは、ビジャレアルがって言うよりスペイン勢に物凄く苦手意識があるから。
蘇るはセビージャにボコボコにされた遠い昔の記憶...もうやだやめて...
というわけで、上手いこと運が向いてくれればイタリア勢のECL連覇の可能性は十分あります。
リーグで上を目指すのは勿論大切ですが、今季はそれ以上にカップ戦にウェイトが置かれるシーズン。
来季も欧州の舞台で戦うにはタイトルが必要です。
チームの状態的にはまだ答えの出ない霧の中ですが、カブラウやヨヴィッチに復調の兆しが見え始め、ニコ、ソッティル、カストロヴィッリら怪我人も復帰。
こうなると皆がカップを掲げてる姿が観たいですよね。
ただ、仮に今季カップ戦で好成績をあげられても、メンバーがこれで良いとは思えないです。
アムラバトは明らかにW杯後からモチベーションが落ちてますし、RSBの控えもヴェヌーティが怪しくなってきました。
GKは結局誰もテラッチャーノからポジションを奪えず、WGもニコ以外はムラが多くて安定性に欠けます。
来季も確実に残してくれと現時点で言えるのは、ニコ、テルジッチ、ドドー、カストロヴィッリ、バラク、ビアンコ、ソッティルの7人だけですかね。
あとは今後のパフォーマンス次第。
先に期待の持てる、楽しいヴィオラを待ってます。
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。