勝ち点62。
シーズン7位。
CL, EL行きは叶わずとも、ECLへの挑戦権を得ました。
ヴィンチェンツォ・イタリアーノ率いるフィオレンティーナは間違いなく魅力的なチームだったよ。
【GK】
ドラゴフスキ 5.5
最後まで定位置は掴めず。今季での退団が濃厚とみられる。セービングの能力は確かだが、足元の技術でテラッチャーノに敵わなかった。
テラッチャーノ 6.5
危うい場面も確かにあったが、それ以上に多くのタスクをこなして安定したパフォーマンスを維持してくれたことを評価する。
ロサーティ 6.0
先発した試合では3rd GKとして文句のない出来。それ以上にチームのムードメーカーとして大きな役割を担ってくれた。契約が終わってしまうのが惜しい。
【DF】
ミレンコビッチ 6.0
不要なカードや退場もあったが、対人守備はやはり見事。セットプレーからの得点はなかったが、空中戦の勝率が貢献度を物語っている。願わくば、来季共に欧州に行きたい。
イゴール 6.5
一対一ならセリエのほとんどの選手を完封できるまでに成長した。ビッグクラブからの興味も噂されるが、来季の守備の要として守りきりたいところ。
クアルタ 5.5
独特な持ち上がりは魅力で、控えとしては機能した。しかし、スタメンの定位置を掴むには至らず。ミレンコビッチの後釜としてはやや不安。
ナスタシッチ 5.0
前半戦はベテランらしい落ち着きで実力を示した。しかし、トリノ戦で大崩れして以降、怪我にも泣かされ、良いところなしでシーズンが終わってしまった。
ヴェヌーティ 7.0
オドリオソラのバックアッパーという立ち位置であったが、シーズン終盤の安定感はスタメン起用を納得させるものだった。攻撃力は物足りないが、来季も控えとしてなら申し分ない戦力。
オドリオソラ 6.0
スピードにのったカットインやサイドの持ち上がりで好機を演出した。しかし、守備の脆さは否めず、シーズン後半は怪我に泣かされた。
ビラーギ 5.5
攻守共にもう一つ物足りない。クロスのメインターゲットが決まらず、敵にぶつけるだけの場面が散見した。来季のポジションは保証されない。
テルジッチ 5.0
残念ながらシーズン通して成長しきれなかった。守備の脆さがAでは致命的なレベルで、得意のクロスを見せる以前の問題である。控えとしても正直厳しい。
【MF】
トレイラ 7.0
チームの肺であり、心臓と言っていい出来。攻撃の芽を摘む守備の貢献だけでなく、後半戦は攻撃にまで参画してチーム内得点ランキング2位の選手となった。誰よりも優先して買い取るべきである。
アムラバト 6.5
戦力外で移籍かと思われたシーズンの頭から、トレイラとはまた違った味のあるチームのゲームメイカーにまで上り詰めた。控えというよりも戦略的な選択肢として来季も残ってもらいたい。
カストロヴィッリ 6.5
こちらもイタリアーノには合わないかと思われたシーズン前半戦から、見事適応してみせた。中央の右でも左でも一定以上のパフォーマンスが維持できるのが大きな強みで、負傷離脱後チームの攻撃陣と守備陣がまるで繋がらなくなったことからも、その役割の大きさが窺える。早く怪我治して戻っておいで。
ボナヴェントゥーラ 6.0
ノッているときの相手DFとの距離をみた切り込みやサポートは大きな武器だが、調子が悪いとロストマシンと化す。そろそろ調子のムラが気になってきたが、契約がどうなるか様子見である。
マレー 6.5
途中出場が多い控え組の中では貢献度ナンバーワンと言っていい。攻守共に、常にいて欲しいところにいる。モロッコ代表に呼ばれないのが不思議。ハリルさんちゃんと観て。
ダンカン 6.5
戦力外でカリアリにレンタルに出てたとは思えない貢献度。守備の強度だけでなく、攻撃でも推進でき、カウンターの起点としても機能した。後半戦になって怖いロストも減った印象。
【FW】
カブラル 5.5
冬の加入から、持ち味が出てくるまでに時間がかかった。それもまだ十分ではないように思える。ポジションを下げてボールを受け、少ないタッチでMFに落として動き直すという流れは悪くない。来季に期待。
ピョンテク 5.5
加入直後のゴールラッシュは期待を抱かずにいられなかったが、残念ながらそこがピークだった。手薄になった守備の穴に飛び込んでワンチャンスをモノにするスタイルは、イタリアーノのヴィオラには少々噛み合わず。買取の可能性は低い。
ココリン 5.0
ナポリ戦で出てきた時には仰天したが、わりと頑張ってた。
ニコ・ゴンザレス 7.5
フィニッシャーとしてもチャンスメイカーとしても一級品。シーズン終盤になって数字にも結果が表れるようになってきた。とにかく最後まで走り倒す姿勢が本当に素晴らしい。すぐ転けるのはちょっと気になる。
サポナーラ 7.0
ファイナルサードで唯一タメを作れる技巧派。シュートも巧みで他の選手にない特徴をもっているため、このまま契約満了は何とも勿体無い気持ちになる。
ソッティル 5.5
能力の片鱗は見せている。しかしまだ調子のムラや突破力には伸びしろがある。欧州大会もあることを考えれば、ターンオーバー要員として置いておいても良さそうだ。戦力には数えられる。
カジェホン 5.0
右サイドからのクロスには可能性を感じたが、それ以外は持ち味を活かせず。今季までの契約が延長されることはないだろう。
イコネ 6.0
守備をするようになってからというもの、ドリブル突破もフィニッシュもどんどん良くなっている。来季は活躍の機会がもっと増えてくるだろう。
僕が考えていた今季の目標は勝ち点60。
今季ヴィオラが積み上げた勝ち点は62。
前半戦で32, 後半戦で30です。
得点ランキングトップを走っていたストライカーを抜かれ、周囲に対策もされ始めるはずの後半戦でほとんど前半戦と同じだけの勝ち点を積めたのはポジティブに捉えていいはずです。
とりわけホームの勝ち点は41と全体の2位。
伸び伸びプレー出来れば、これだけの成績が残せるんですよね。
8位以上の上位陣との対戦でも、カンピオナートで2敗している相手はラツィオのみ。
勝てなかった相手はインテルが加わるだけです。
つまりね、ほとんど勝てない相手はいないんですよ。
では逆にアウェーの戦績をみてみると、積んだ勝ち点は僅か21。
これは全体の12位です。
シーズン通しての印象として、「ここを勝てば」という試合で勝てなさすぎる。
ここ1番の勝負弱さは欧州大会に響きそうです。
これは大きな課題でしょう。
イタリアーノさんにも乗り越えていただきたい。
今季までで契約が満了するのは、カジェホン、ボナヴェントゥーラ、ピョンテク、サポナーラ、トレイラ、オドリオソラ、ロサーティ。
この中で、トレイラは買取最優先として、去就が不透明なのがボナヴェントゥーラとサポナーラ。
どちらも控えとしてなら十分戦力になるでしょう。
特にサポナーラは年俸も高くありませんし、特徴的にも貴重なので、残せるなら残したい選手です。
ボナヴェントゥーラはカストロヴィッリの負傷で余計に分からなくなりました。
エンポリからジュルコフスキが復帰すれば、右のメッザーラはカストロヴィッリの代役になり得ます。
ジュルコフスキだけで半年もたせるのは厳しいので、ボナヴェントゥーラを残すのか、あるいは別の選手を補強するのか。
このあたりは他のポジションにどれだけ手を加えるかというところとも関連してきそうです。
来季もイタリアーノさんが率いてくれるのであれば、布陣は変わらず4-3-3になるでしょう。
5枚必要なWGには、ニコ、イコネ、ソッティルに加えて、サポナーラともう1人か、2人の補強。
中央にはカブラルが残り、もう1人ポジションを争うスタメンクラスを補強。
また、アンデルレヒトで8ゴール7アシストの活躍を見せているクアメも戻ってきます。
キャンプの出来次第では、彼も戦力にカウントされるかもしれません。
メッザーラには、ダンカン、マレー、カストロヴィッリ(半年間起用不可)に加えて、ジュルコフスキが復帰する可能性があります。
すると、あとはボナヴェントゥーラ+1人か、2人の補強になるでしょうか。
底はアムラバトとトレイラでいけるでしょう。
最も手が加わりそうなのがDF陣。
RSBはレギュラークラス1人を補強して控えにヴェヌーティ。
CBはイゴールを死守し、控えにクアルタとナスタシッチですが、レギュラークラスが1人と控えが1人欲しいですね。
ミレンコビッチが残ってくれたら有難いのですが...
GKは2ndにテラッチャーノで、即戦力級を補強したいです。
噂にあがっているのは、ヴィカーリオ、メレト、クラーニョあたりですね。
ドラゴフスキは移籍することになるでしょう。
1000万ユーロと言わんまでも、それに近い額で売却できれば御の字です。
また皮算用の時期がやってきました。
良くも悪くも噂に踊らされる3ヶ月になりますが、例年よりもポジティブな気持ちでメルカートを過ごせるのではないでしょうか。
CLやELにはあと一歩手が届きませんでしたが、チームのシーズン評価は7.0とします。
来季は欧州大会を戦い抜いた上でこれを継続するのが目標ですね。
フィオレンティーナは面白い!
ご意見・ご感想ございましたらコメントいただけると嬉しいです。
拙い文章読んでくださってありがとうございました。